2001 Fiscal Year Annual Research Report
再すべり型地すべり斜面のせん断強度特性と地すべり破壊機構に関する実験的研究
Project/Area Number |
13650538
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大塚 悟 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40194203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩部 司 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 講師 (80213312)
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Keywords | 地すべり / 間隙水圧 / 繰り返しせん断試験 |
Research Abstract |
再すべり型地すべりの破壊機構については,(1)何故長期間にわたって緩速破壊を起こすのか,(2)地すべりの繰り返しによって斜面のせん断強度はどのように変化するのか,明らかにされていない.本研究ではこれらの問題に対して地すべりと同様のメカニズムを室内試験に再現する間隙水圧載荷試験によって調査研究を実施している.本研究の従来にない視点は地すべり挙動を材料のクリープ挙動から理解する地質的なアプローチに対して,土水連成挙動の視点から地盤工学的な視点に基づいて地すべり挙動を考察する点にある. 今年度に得られた成果を以下に箇条書きにする. (1)間隙水圧載荷試験より粘性土の水圧載荷に対する抵抗力を調べ,変形の発生状況から降伏点および破壊点を明らかにした.これらの閾値に関しては別途,橋口による弾塑性構成式を用いて表現できることを明らかにして,地すべりの繰り返しによる粘性土のせん断強度の変化過程を弾塑性構成式による数値シミュレーションにより明らかにした. (2)数値シミュレーションでは繰り返しせん断による粘性土の状態変化過程を破壊線と名づけたが,この破壊線に対して実験による検証を試みた.その過程にて,粘性土は降伏点を越えると進行性破壊を起こすことを示して,緩速破壊のメカニズムを明らかにした.繰り返しせん断による破壊線の存在は巨視的には確認できたが,進行性破壊が生じるために実験より示すことは難しいことが分った. (3)地すべり斜面の安定解析法として剛塑性有限要素法を用いた手法の開発を実施した.斜面問題への適用性を確認するとともに,斜面内にすべり線が発達した再すべり型地すべり斜面の安定解析への適用について拡張した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 清住真, 宮田善郁, 斎藤慶一郎, 大塚悟: "間隙水圧の載荷による加圧密粘土の破壊機構"第37回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2002)
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[Publications] 大塚悟: "斜面安定解析の現状と課題"豪雨時の斜面崩壊のメカニズムと予測に関する論文集、地盤工学会. 47-52 (2001)
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[Publications] 大塚悟, 宮田善郁: "Consideration on landslide mechanism based on pore water pressure loading test"Proc. of 15th International Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering. 1233-1236 (2001)
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[Publications] 大塚悟, 宮田善郁, 池本宏文, 岩部司: "剛塑性有限要素法による斜面安定解析"地すべり. 38, 3. 75-83 (2001)
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[Publications] 土居正信, 大塚悟, 茂木竜士, 兼岡成美: "不規則形状を有する岩盤亀裂のせん断強度モデルに関する検討"第11回岩の力学国内シンポジウム. E-02. 1-6 (2002)