2001 Fiscal Year Annual Research Report
角柱三軸試験による3次元下における地盤材料の分岐現象の把握とそのシミュレーション
Project/Area Number |
13650540
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小高 猛司 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00252271)
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Keywords | 三軸試験 / 角柱供試体 / ひずみの局所化 / 分岐 / 画像解析 / 速度効果 / 寸法効果 / せん断面 |
Research Abstract |
本研究では,3次元条件下での地盤材料の変形および破壊挙動の正確な把握を目的として,再構成正規圧密粘土の角柱供試体を用いた三軸試験を行った。4種の寸法の角柱供試体を作製し,数種類の軸ひずみ速度で非排水三軸圧縮試験を行った。せん断時には,メンブレンに2mm角の格子状メッシュを描き,軸圧縮中に供試体側面に現れる変形の様子を2方向からデジタル写真撮影し,変形の進行を詳細に観察した。その際,アクリルセルおよびセル内の水による屈折率を考慮して座標を補正している。得られた各軸ひずみレベルでの供試体側面の座標をもとに,各節点の変位や各要素内のせん断ひずみを算出した。 以上の実験の結果,次の知見を得た。1)小ひずみレベルから供試体には不均一な変形が現れ,同時に応力〜ひずみ曲線にも差が生じ始める。その不均一なせん断ひずみの分布形状が徐々にある一定方向に集中して,ひずみの局所化が発生し,最終的にせん断面へと発展する。2)供試体が細長いほど,非排水せん断中に軸差応力が急激に低下する不安定な挙動を示す。しかし,破壊モードは比較的単純な座屈型の破壊モードを発現する。一方,供試体長が短いものは,複雑な破壊モードを発現するが,軸差応力は大きく不安定な挙動はみられない。複雑な破壊モードほど高次の分岐モードを発現していると考えられ,低次の分岐モードの方が軸差応力が小さいという分岐理論とも一致している。3)軸ひずみ1%以下の小ひずみレベルにおいては,供試体が均質であるにも拘らず,ひずみ速度が大きいほど軸差応力が大きくなるひずみ速度依存性の挙動が現れる。それ以上のひずみレベルになると,軸差応力の大きさは供試体の不均質な変形に応じて変動する。供試体の変形・破壊モードはある程度ひずみ速度に依存しているが,同じひずみ速度であっても他のモードに分岐して変化することもあり,必ずしもひずみ速度に一意なものではない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小高猛司, 田久勉, 里村知三, 岡二三生: "粘土角柱供試体を用いた三軸試験によるひずみの局所化の観察"第36回地盤工学研究発表会講演概要集. 1. 301-302 (2001)
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[Publications] 小高猛司, 田久勉, 里村知三, 岡二三生: "粘土角柱供試体を用いた三軸試験によるひずみ速度効果と破壊モード"第36回地盤工学研究発表会講演概要集. 1. 303-304 (2001)
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[Publications] 小高猛司, 田久勉, 里村知三, 岡二三生: "粘土角柱供試体を用いた三軸試験における寸法効果と破壊モード"第36回地盤工学研究発表会講演概要集. 1. 305-306 (2001)