2003 Fiscal Year Annual Research Report
Xバンドレーダを用いた沿岸波浪の計測と研究解析用データセットの作成
Project/Area Number |
13650564
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
林 尚吾 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (20016968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑島 進 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (30016943)
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Keywords | レーダ / 波浪 / 波高計測 / Xバンドレーダ / リモートセンシング / 沿岸 / データセット / 信号処理 |
Research Abstract |
研究業績 沿岸における波の観測は、船舶にも港湾施設や沿岸施設の設計にも不可欠な情報だが、意外と観測データは少なく関係者は自ら独自に観測記録が行われている。そこで、信号の処理目的に応じたデータを多数観測して、デジタルデータの状態でデータを提供し、観測機材から準備しなければならない状態を解消し、広くソフトウェア処理による波浪関連研究の便宜を図るために多くのレーダ観測を行い、観測した海面等の状況写真も合わせて整理した。レーダ観測データは、新潟県上下ヶ浜、静岡県御前崎周辺、霞ヶ浦、九十九里浜、東京湾横浜、相模湾、駿河湾清水市、富山県新湊港、新潟県弥彦山からの高度を変えての観測など観測状況を変えた多数のものがある。これらのデータは観測データを添えて整理している。観測データは海岸に配置した観測用レーダ車のXバンドレーダで行っており、水平ビーム幅0.9度のファンビームアンテナを使用し、送信出力25kW、パルス幅は0.07から0.3μSである。アンテナ高は、観測位置の海抜によるが、可能な限りほぼ同様な位置で高さを買えたデータも収集した。最低高さ6mから10m、30m、山からの観測では600mまでのデータがある。観測は波だけでなく、データ処理の目的に応じて検出対象として、小型船、大型船、ブイ、遭難救助に使用されるレーダ信号(SART)を含むデータもあり、信号検出の処理アルゴリズムの評価にも使用できるデータセットを目標としている。データ観測は多くの機会において実施したが、観測の機会ごとに追加しさらに充実を図っているデータはDVDないしはCD-Rで提供する予定であるが、一部のデータはインターネットでの公開を予定している。波浪の高さや周期のデータは、観測ブイや観測塔あるいは水圧式観測データとの比較を行いたいがなかなか観測の良いタイミングや観測の機会に恵まれない。
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