2002 Fiscal Year Annual Research Report
多様化する私的短距離交通手段の共存性分析ツールの開発及び共存性の論点とその対策
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13650579
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
金 利昭 茨城大学, 工学部, 助教授 (40205050)
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Keywords | 私的短距離交通手段 / 共存性・コンパティビリティ / 道路空間配分 / 交通規則 / 超小型自動車 / 地区交通 / 高齢者・障害者 / ユニバーサルデザイン |
Research Abstract |
1.交通モードの心理的優先順位を、過去の調査データを活用して明らかにした。 (1)道路通行帯の利用区分に着目して交通モードの心理的相性を分析した結果、分類の難しい境界上の交通手段があることがわかった。まず自転車と電動三輪車であり、次に原動機付自転車と一人乗り用超小型自動車である。 (2)すれ違いの分析結果から、歩道系交通モードの交通優先順位は、車いす、杖をつく高齢者、電動三輪車、高齢者自転車、ベビーカー親子、子供、元気な成人、成人自転車となった。全体的に見ると、高齢者優先という意識は十分持っていること、この高齢者優先原則は電動三輪車や自転車等交通手段利用者にも反映されていることがわかった。 2.上記心理的優先順位を踏まえた上で、昨年開発した共存性分析ツールを用いて、共存性の論点に対する対応策を検討した。地区交通の分野で特に重要な課題となっている従来型原付より未満の交通手段の共存条件を探った結果、以下の知見が得られた。 (1)歩行者系と自動車系の二分割道路の場合には、自転車は歩行系交通手段として位置づけ、歩道寄りに通行帯を確保し、歩行者に脅威を与えない低速走行とする。また電動四輪車もこの通行帯の走行を認める。 (2)歩行系・自転車系・自動車系の三分割道路の場合には、自転車道を中速度帯と位置づけ、現状より高速化した電動四輪車と、小型化低速化した電動原付(最近市販された)は自転車道に配置する。 3.上記対応策に対する意識調査を実施し、対応策に対する人々の受容性を検討した。自転車道に高速化した電動四輪車を配置することには賛成者が多く、小型低速化した電動原付の配置には反対者が多かった。今後は、得られた人々の交通モード優先意識と共存条件をベースに、現実的な合意形成を図ることが課題である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 寺島忠良: "進化・多様化する私的短距離交通手段の共存性に関する研究"土木計画学研究・講演集25. 25巻(CD-ROM版). 4 (2002)
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[Publications] 白坂浩一: "共存性分析のための私的短距離交通手段の新しい評価値の設定"土木計画学研究・講演集25. 25巻(CD-ROM版). 4 (2002)
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[Publications] 金 利昭: "私的短距離交通手段の空間共存性と交通優先意識に関する基礎的研究"交際交通安全学会誌 IATSS review. 28巻(掲載決定). 10 (2003)