24時間生活サイクルを考慮した交通需要管理施策の評価に関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13650587
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 角 知憲 九州大学, 工学研究院, 教授 (90133090)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 李 強 九州大学, 工学研究院, 助手 (80336015)
• Keywords: 通勤交通 / 行動モデル / 出・退勤時刻

Research Abstract

都市の交通混雑のピークを緩和するための理論的研究、交通需要管理に関する社会的実験の成果に関する文献調査、それらに関する学会発表・討議を通じて、研究の具体的な方針を策定、交通行動モデルの構成に関する理論的検討を実施した。出・退勤を全体として考慮した通勤交通における行動モデルを作成して、各種の交通需要管理施策に対する通勤者の応答を予測し、これら施策の効果を評価しようという研究目的に沿って、まず、1)出・退勤の時間領域における通勤者の行動モデルの作成から着手し、これを交通機関選択行動の予測モデルに拡張する、2)通勤者の行動に影響する要因を少数に絞った基礎的モデルを作成し、ついでこれを他の要因の効果を考慮できるものに順次拡張する、という基本的な方針を決定した。この方針に基づいてモデルの骨格を決定し、学会において公表、討議のうえ、大規模な実事業所(将来、交通需要管理の施策の効果を実証する見地から、この施策を推進している北九州市役所を選定した。)の就業者全員を対象として、自宅の出発・帰宅時刻、出・退勤時刻、利用交通モード・経路、交通費用、業務の種類、などに関する詳細な調査を実施した。実施日は平成13年10月17日、調査票配布数1665、有効回答604であった。この調査結果のうち公共交通機関を利用する通勤者のデータを用いて基礎的モデルを数量的に表現することに成功し、今後これを学会発表する予定である。引き続き、自動車通勤者について主要経路の交通渋滞に関する補足調査の実施方策、機関選択モデルの構成方法に関する理論的検討を進めている。

Research Products

• [Publications] Qiang Li, T.Sumi, et al.: "Travel mode choice of urban commuters considering their home-returning behavior"土木計画学研究・講演集(CD-ROM版). No.24. (2002)
• [Publications] 李 強, 角 知憲ほか: "通勤交通における出・退勤時間の同時決定モデルに関する研究"平成13年度土木学会西部支部研究発表会後援論文集. 280-281 (2002)