2001 Fiscal Year Annual Research Report
浸漬型膜分離システムにおける膜透過性能と生物処理性能に関する研究
Project/Area Number |
13650595
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10234874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 修司 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60334695)
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
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Keywords | 浸漬型膜分離システム / 膜透過性能 / 曝気強度 / 間欠曝気 / 窒素除去 |
Research Abstract |
膜分離システムにおいて生物反応と膜分離を単一の槽で行わせる浸漬型膜分離活性汚泥法が膜ろ過に必要なエネルギーを大幅に削減できることから注目されている。しかし,本法にも従来法と同様に運転日数の経過に伴い膜透過性能が低下するという問題点がある。この問題点に対して,設定膜透過フラックスと曝気強度の影響について連続実験で検討を行った結果,設定フラックスが高い場合も適切な曝気強度で運転を行うことによって膜透過性能の低下を抑えられ運転の効率化が図れることが判明している。 一方,現在,有機性廃水処理においては富栄養化防止の観点から窒素除去も求められているが,浸漬型膜分離活性汚泥法は,曝気を間欠で行うことで一槽で好気状態と無酸素状態を起こし硝化脱窒を行えるため,窒素除去装置のコンパクト化という点で注目されている。しかし,問欠曝気における曝気サイクルや汚泥負荷等の運転条件が窒素除去能及び膜透過能へ及ぼす影響の検討は十分にされていない。そのため平成13年度においては曝気サイクルが及ぼす影響について一槽間欠曝気式膜分離リアクターの連続運転を行って検討した。曝気-非曝気の時問サイクルは,30-30, 30-15, 15-30, 15-15(分)の4条件を設定した。その結果,以下の知見が得られた。 1)窒素除去能への影響 窒素除去率は非曝気時間が30分の系で85%以上の高い除去率を示した。これは,曝気停止後溶存酸素が完全に消費されるまで10分程度必要となるため,非曝気時間が15分では脱窒が不十分であったことに起因した。 2)膜透過能への影響 曝気サイクルが15-30分の系でのみ,設定フラックスを保つため操作圧力を上昇させる必要があったが,他系では操作圧力の上昇は僅かであった。浸漬型システムでは曝気時にのみ吸引を行うので15-30分の系では吸引時に高圧力を必要とし,膜面付着層の圧密が進行することが原因と考えられた。
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Research Products
(1 results)