2001 Fiscal Year Annual Research Report
パルス状加圧による建築物の気密性測定法に関する研究
Project/Area Number |
13650656
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西岡 利晃 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00254384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 良司 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10047392)
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Keywords | 気密性測定法 / 隙間量 / 状態方程式 / パルス状加圧 / 質量の平衡 |
Research Abstract |
実験に先立ち現象を支配する基礎方程式を導いた。基礎方程式は、室内空気の質量の平衡と空気の状態方程式からなる。即ち前者は室に流入出する空気の質量が、室の空気の質量の増減に比例することを記述したもので、後者を代入し、等エントロピーの条件下で圧力に関する微分方程式に整理する。この基礎方程式は任意の初期条件では解析的に解けず、流出条件での解析解を求めた。気密性測定では、パルス状の初期条件を用いるので、この場合の解析解を引き続き求める。同時に数値解析による解も検討する。 実験に関しては、校正用の実験箱からなる装置の設計を行った。実験箱は、室を想定したもので、任意の隙間量を設定できる仕掛けと、室空気を強制的に流入出させる送風機および流量測定装置からなる。実験には、大きな圧力差の下でごく少量の空気の出入りをさせるので、小風量で高圧力を実現できる特殊な送風機が必要になる。したがって流量測定装置は、小流量を正確に測定するため縮流コーン型とし、幅広い流量に適用できるように複数段の縮流コーン構成とし、各段のコーンの設計を行った。今後この装置での実験により測定法の適用範囲や精度などの必要用件の検討を行い測定法として確立する。成果が得られる毎に外部発表を行い、評価を問う予定である。
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