2002 Fiscal Year Annual Research Report
市街地再開発事業における計画参加過程からみた公開的空地の形態と運用に関する研究
Project/Area Number |
13650665
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
木下 勇 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80251148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 攻 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10092074)
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Keywords | 市街地再開発事業 / オープンスペース / 公開空地 / 住民参加 / マネージメント / 空間管理 |
Research Abstract |
今年度は市街地再開発事業の事例について以下の点について調査、分析を行った。 (1)公開的空地の実態に関する調査 前年度のアンケート調査による事例135事例のうち10数例を抽出して、現地において観察調査を実施した。その結果、公開的空地が生かされるかどうかは(1)規模、(2)形状も要因としては大きいが、単にそれのみならず(3)公開的空地と隣接する再開発建物の内部空間との境界、(4)接する周辺の空間との関係(動線や機能的つながり)の文脈によって大きく異なる実態が把握された。 (2)公開的空地の管理・運用に関する調査 135事例の中から管理・運用に関する聞き取り調査を10数例の抽出した事例について行った。その結果、管理会社・団体はほとんど公開的空地について利用を積極的に図るという考えは持っておらず、ホームレスの居座り、違法自転車駐輪問題などに対する防御の姿勢が強く出ている。実際には管理会社・団体から下請けの警備や清掃担当団体が対応していることから形式的となり、公開的空地に対する意識は総体として低くなる。また、これら公開的空地の利用について周辺住民に情報を公開し、利用者の参加を促すような方策は行われておらず、地域の活性化の中にも位置づけられていない場合が多かった。ただし、特別にキャナルシティ福岡の事例においては公開的空地自体が施設のアメニティ、集客の魅力となっており、公開的空地の利用についても商業的マネージメントが施されていた。また仙台の事例においては市全体でのイベントにおいてこれら公開的空地が舞台となって活用され、都市の景観やアメニティ面での施策の中に位置づいている点に方向性が見出された。
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Research Products
(1 results)