2003 Fiscal Year Annual Research Report
市街地再開発事業における計画参加過程からみた公開的空地の形態と運用に関する研究
Project/Area Number |
13650665
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
木下 勇 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80251148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 攻 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10092074)
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Keywords | 市街地再開発事業 / オープンスペース / 公開空地 / 住民参加 / マネージメント / 空間管理 |
Research Abstract |
(1)市街地再開発事業による公開的空地の管理運営に関するアンケート調査 市街地再開発事業の1995年以降に完了した地区のビル管理者に対して管理運営に関するアンケート調査を実施した。257団体に発送し、110団体より回答を得た。その結果、積極的に地域の都市空間の快適性や景観面、および活性化のために公開的空地を活用している例から、まったく意識していない例まで、異なるパタンが見出された。それは事業地区の位置(商店街か住宅地か駅前かなど)、保留床の用途(住宅、大型店、オフィスなど)、および管理形態(組合、管理会社等)によって異なる関係性も見られた。 (2)市街地再開発事業による公開的空地の計画過程に関する補足調査 市街地再開発事業の構想段階からの公開的空地の計画過程に関するアンケート調査を自治体担当者に実施した前回の1995年以降2002年3月まで完了の135事例に加えて、残りの2004年3月まで完了地区を有する59団体にアンケート調査を実施し39団体から回答を得て、計画過程に関する最近の動向を明らかにした。 (3)市街地再開発事業による公開的空地の事例調査 特色のある市街地再開発事業の事例について、管理者へのヒアリングと現地調査を実施した。その結果、実際に十分に活用されていない公開的空地が少なくない実態が明らかになった。また管理運営面においても管理組織はビルの管理、駐車場の管理が中心であり、公開的空地に関しては行政の指導によって、補助金のために加えたというような意識の管理者も少なくない。一方管理組織が地域全体のマネージメント組織として展開する萌芽的事例もみられた。 (4)これまでの調査結果をとりまとめ、市街地再開発事業における公開的空地の位置づけの強化、地域活性化への緑地・広場戦略、再開発事業後の管理運営団体の地域全体のマネージメント組織への展開の指針を導きだした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 木下勇, 中村攻: "市街地再開発事業における計画参加過程からみた公開的空地の形態と運用に関する研究 その2 計画過程における周辺住民の参加"日本建築学会大会学術講演梗概集. 769-770 (2003)
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[Publications] 木下勇, 中村攻: "千葉市を事例とした「スロースペース」の視点からみた市街地のオープンスペース特性"日本造園学会 ランドスケープ研究. Vol.67.5(5月掲載予定). (2004)