2001 Fiscal Year Annual Research Report
定期借家方式による民家の改修保存システムに関する研究
Project/Area Number |
13650675
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中園 眞人 山口大学, 工学部, 教授 (60164208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 香織 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20322349)
稲井 栄一 山口大学, 工学部, 助教授 (10314816)
中村 安弘 山口大学, 工学部, 教授 (20029268)
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Keywords | 定期借家 / 伝統民家 / 改修・保存 |
Research Abstract |
平成13年度の研究実績は以下のとおりである。 (1)山口市中心市街地の空家実態調査 伝統民家が多く残る山口市の中心市街地を対象に、木造民家の空家実態調査をおこない、約150棟の空家を確認した。その多くは低層住宅街区に残存し、街区内部の細街路に面した敷地に建つものが多く、老朽化しているものの、比較的規模の大きい住宅もあり、リフォームにより再生可能な物件も多数存在することを確認した。 (2)軸組み仕口部の耐力実験 伝統工法による柱と差鴨居仕口部の耐力変形性能を、実大試験体を作成し実験により求め、構造解析のためのデータベースを作成した。繰返し載荷による変形破壊過程を3段階に区分し定式化した。この計算値と実験値を比較した結果、概ね良好な結果がえられた。 (3)伝統民家め常時微動計測 山口県下の30棟の木造住宅(内伝統民家15棟)の常時微動計測を行い、固有周期を求めた。3次元の解析モデルにより求めた固有周期と実測値を比較したところ、概ね良好な結果がえられた。これより建物の剛性は主に足固め、梁桁・差鴨居・壁量・配置に依存することが示された。 (4)伝統民家の熱環境計測と断熱性能評価 伝統民家の夏季(4棟)・冬季(4棟)における室内熱環境の計測を行い、伝統工法の断熱性能を把握した。特に冬季における室内熱環境に間題を有することを確認した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 中園眞人: "地方都市中心市街地における土地利用特性"山口大学工学部研究報告. 第52巻1号. 71-75 (2001)
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[Publications] 中園眞人: "定期借家方式による伝統的民家の改修・活用システムに関する研究"山口大学工学部研究報告. 第52巻1号. 77-81 (2001)
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[Publications] 中園眞人: "籾殻充填木板パネルの断熱性能実験"山口大学工学部研究報告. 第52巻1号. 83-87 (2001)
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[Publications] 中園眞人: "木造住宅の水平加力試験装置の開発研究"山口大学工学部研究報告. 第52巻1号. 89-93 (2001)
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[Publications] 中園眞人: "定期借家方式による伝統的民家の改修・活用システムに関する研究"日本建築学会大会学術講演梗概集F-1. 1185-1188 (2001)
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[Publications] 岩田真次, 近藤哲, 森川昌志: "伝統的木造住宅の水平耐力に関する実験的研究その1〜3"日本建築学会大会学術講演梗概集C-1. 147-152 (2001)
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[Publications] 中園眞人(共著): "参加と共生の住まいづくり(第7部2章分担)"学芸出版社. 255 (2002)