2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650766
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
高木 誠 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (40288428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松室 昭仁 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80173889)
井村 徹 愛知工業大学, 工学部, 客員教授 (50022968)
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Keywords | マイクロトライボロジー / 走査プローブ顕微鏡 / 金属ガラス / 非平衡材料 / シリコン単結晶 / 硬質薄膜 / マイクロマシン |
Research Abstract |
1.Zr基金属ガラス及びその複合材料のトライボロジーの研究 バルク形状のZr基金属ガラス及びそれに強化材としてZrC粒子を含んだ複合材料を鋳造法で作製し、それらのトライボロジー特性をピンオンディスク式摩擦摩耗試験機を用いて測定した。その結果、それらの材料は高強度アルミニウム合金A4032よりも良好な耐摩耗性を示した。なかでも、ZrC強化材を15%含有する複合材料は最も優れた耐摩耗性を示し、相手材の軸受鋼SUJ2との摩擦係数も0.2程度の最も小さい値を示した。 金属ガラスは摩擦に伴う結晶化が懸念されるので、それを透過電子顕微鏡による断面観察により調べた結果、摩耗痕表面はアモルファス状態で顕著な結晶化は認められなかった。 2.金属ガラスの変形挙動の研究 上記結果から、金属ガラスはマイクロマシンなどの耐摩耗材料として有望であると考えられるが、その加工には過冷却液体状態での塑性加工が有効であるとされている。そこで、その塑性加工を司る基本的な変形挙動を調べる目的で、Pt基金属ガラスを過冷却液体領域の温度で加熱引張試験を行い、その変形挙動を顕微鏡でその場観察した。その結果、過冷却液体領域で起こる高速超塑性は、粘度の低下した過冷却液体の粘性流動により生じることを明らかにした。また、結晶化が起こる場合には、結晶粒固体はほとんど変形せずに過冷却液体が粘性流動により優先的に変形するため、不均一変形が起こることもわかった。 3.走査プローブ顕微鏡を用いたマイクロトライボロジーの研究 走査プローブ顕微鏡を用いて、Si単結晶を試料として微小荷重・微小面積におけるトライボロジーについて調べた。その結果、ダイヤモンド短針の走査速度を2.5μ/sから10μ/sまで増加させると摩耗量は増加する傾向が現れた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Makoto Takagi: "Wear Properties of Nanocrystalline Aluminum Alloys and Their Composites"Scripta materialia. 44. 2145-2148 (2001)
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[Publications] Feng Chen: "Crystallization of Zr_<55>Al_<10>Ni_5Cu_<30> Bulk Metallic Glass Composites Containing ZrC Particles"Materials Transactions. Vol.43,No.1. 1-4 (2001)