2002 Fiscal Year Annual Research Report
超音波計測技術に基づく半導体デバイスの残留応力・接合信頼性評価システムの構築
Project/Area Number |
13650783
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
日下 正広 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40244686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 健二 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70047603)
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Keywords | 超音波顕微鏡 / 弾性表面波速度 / 薄膜 / 異方性材料 / 熱応力解析 / はく離強度 / エネルギー解放率 / 異方導電性接着剤 |
Research Abstract |
本研究では,超音波顕微鏡で測定される弾性表面波速度を用いて,電子デバイスの残留応力および接合信頼性を評価する方法を確立することを目的としている.本年度は,異方性材料であるシリコン基板上に形成された薄膜の弾性特性を弾性表面波速度を用いて評価する方法について検討した.次に,異方導電性接着剤でフリップチップ接合された電子デバイスの熱応力解析を行い,接合信頼性に影響を及ぼすバンプ-電極間の導通について検討を行った.本年度,得られた結果は以下の通りである. (1)TiN薄膜をシリコン基板上にイオンミキシング蒸着法により形成した皮膜材を作製し,超音波顕微鏡で弾性表面波速度を測定した.その結果,皮膜材の弾性表面波速度は基板の影響を受けており,薄膜のみの弾性表面波速度を測定できしていないことが明らかとなった. (2)波動解析で導出される反射関数の位相分析により,皮膜材の弾性表面波速度を求めるための理論計算を行った.そして,膜厚や薄膜の弾性特性がどのように皮膜材の弾性表面波速度に影響を及ぼすのかを明らかにした. (3)薄膜のみの弾性表面波速度を算出するため,弾性理論から簡易式を算出し,実験結果を整理した.その結果,今後検討の必要はあるが,基板および皮膜材の弾性表面波速度からおおよその薄膜のみの弾性表面波速度を求めることができた. (4)異方導電性接着剤を用いた電子デバイスの導通にはバンプ-電極間に圧縮応力を発生させる必要があることが熱応力解析により明らかになった。しかし、この圧縮応力により接着剤-基板部には引張応力が発生し、これにより接着剤のはく離が生じる可能性があることが明らかとなった。 (5)接着剤のはく離強度を限界エネルギー解放率で評価するため、エネルギー解放率の算出を行った。その結果、はく離が小さな場合にはたとえはく離が生じていても接合安定性ほ確保されることが明らかとなった.
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Research Products
(1 results)