2002 Fiscal Year Annual Research Report
無電解析出法で作製した半導体金属複合薄膜による光機能性表面の創製
Project/Area Number |
13650784
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 均 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60118015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福室 直樹 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10347528)
八重 真治 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00239716)
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Keywords | 無電解ニッケルめっき / 二酸化チタン / 超微粒子 / 半導体複合薄膜 / 共析機構 / 光電気化学 / 光触媒 / 自己触媒めっき |
Research Abstract |
本研究では、新しい光機能性無電解複合めっき膜の創製を目的として、二酸化チタン微粒子を含む無電解ニッケルめっき膜を作製し、構造解析から微粒子共析機構を検討している。また、複合めっき膜を電極として光電気化学特性を測定するとともに、光触媒活性を評価して特性の向上を図っている。 今年度は、透過電子顕微鏡を用いた複合めっき膜の断面構造観察から、めっき条件と膜中の二酸化チタン微粒子の分散状態との関係を調べ、微粒子の共析機構について詳細に検討した。その結果、めっき浴中の二酸化チタン微粒子の懸濁量が多いほど膜中の微粒子共析量が増加し、析出速度が遅いほど膜厚方向に微粒子が均一に分散することが明らかとなった。これにより、不明な点が多い無電解複合めっきの微粒子共析機構について新たな現象を見出すことができ、二酸化チタン微粒子を多量に含むニッケルめっき膜を作製することに成功した。この複合めっき膜を電極として電解質溶液中で光を照射したときに発生する光電流は、これまで作製したものよりも高い値を示した。また、この複合めっき膜をメチレンブルー溶液中に浸して光を照射すると退色したことから、光触媒活性を有することが確認された。 これまで、半導体電極表面に電気化学的に金属微粒子を析出させると太陽電池特性が向上することを論文発表した。また、半導体微粒子を含む無電解ニッケルめっき膜が光触媒活性を有することを第4回関西表面技術フォーラムで発表し、無電解ニッケルめっき膜中への半導体微粒子の析出機構について表面技術協会第107回講演大会で発表した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Yae, M.Kitagaki, T.Hagihara, H.Matsuda B.A.Parkinson, Y.Nakato: "Electrochemical deposition of fine Pt particles on n-Si electrodes for efficient photoelectrochemical solar cells"Electrochimica Acta. 47. 345-352 (2001)