2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650796
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安斎 浩一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40232087)
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Keywords | 粒子法 / 連続体モデル / 数値解析 / 鋳造シミュレーション / 湯流れ解析 |
Research Abstract |
粒子法を実用化する際に,番問題となる計算時間の短縮に関する研究を,今回導入したCAO解析装置により実施した.粒子法では,各時刻において粒子間に働く相互作用を計算する必要があるが,取り扱う粒子数(N)が増えるに従い粒子間の相互作用を算出するための作業量がN^2で増大する.一定距離以上離れた粒子には相互作用は働かないとする重み関数を導入することである程度作業量を減少させることができるが,すべての要素に対して距離を算出する作業は必ず必要である.一方,従来法である連続体モデルでは隣接要素のみ考慮すればよく,計算量はNに比例して増大する、そこで本研究では、連続体モデルで用いるような空間に固定した格子を仮想的に計算空間に配置し,各粒子がどの仮想格子内部に存在するかを(I,J,K)のインデックスに記憶させる方法(ハイブリッド法)を採用した.その結果相互作用を判定しなければならない粒子は,隣接する仮想格子内に存在する粒子だけとなり、計算量を劇的に減少させられる可能性がある既存のプログラムと本法を採用したプログラムを比較したところ,粒子数が6000個程度の重力鋳造の充填問題に対して計算量を8倍近く減少させることができることがわかった.この効果は粒子数が多くなればなるほど顕著になるはずであり、さらに粒子数が多い場合は1桁以上高速化できる可能性がある、なお、本手法の採用により従来法に比較し3N個の整数分だけメモリーを余計に必要とするが,全体としてのメモリー増加にはあまり影響がない.
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