2001 Fiscal Year Annual Research Report
サイズ選別した気相生成ナノサイズ金粒子の触媒機能評価
Project/Area Number |
13650824
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
空閑 良壽 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (60183307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 敏行 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (40333661)
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Keywords | 微分型静電分級器 / DMA / 金粒子 / ナノサイズ粒子 / 触媒 / サイズ依存性 / 気相 / TEM |
Research Abstract |
本研究では微分型静電分級器(Differential Mobility Analyzer;DMA)システムを用いたサイズ選別法との組み合わせにより,気相中でナノサイズ粒子の生成とサイズ選別を同時に行い,ナノメーターオーダーの気相生成金粒子を用いた触媒の生成,およびそのサイズ依存性を含めた機能評価を行うことを最終目的としている。 13年度は第一段階として,ナノサイズ機能性粒子の研究動向調査に加えて,加熱蒸発凝縮法によりAu多分散ナノサイズ粒子を発生させ,DMAシステムを用いた粒径分布測定,サイズ選別後の粒子のサンプリングおよびその電子顕微鏡(TEM)を行い,以下の結果を得ている。 (1)Au粒子を発生部温度(1000〜1100℃)で発生させたところ,発生部温度の上昇により幾何平均径,粒子個数濃度ともに大きくなり,DMA計測径で約1.7〜35nmの範囲の粒子発生を確認した。すなわち,金粒子で触媒活性が認められている10nm以下のサイズの金粒子を発生させることに成功した。 (2)DMA設定径とTEM観察径の比較を行った結果,DMA設定径がTEM観察径(円面積相当径)よりもわずかに大きいものの両者には良い相関を得た。ただし,その形状は球体とは言えず,楕円形,やや扁平な不定形の粒子が多く存在することを明らかにした。また,TEM観察は,TEMのスペック上の制限から4.3nm以上の粒子に限られた。 (3)DMAシステムで分級後にTEM観察を行うことで,粒子捕集時間を制限することにより,独立した単一粒子のサンプリングが可能であることを示した。また,その粒径分布の幾何標準偏差の値は1.14-1.25の範囲であり,分布の均一性を確認した。 (4)粒子発生部後に熱処理部を設置し,加熱することで粒子の形状を整えること,サイズの均一化の試みを開始した。 (5)触媒反応評価用のガスクロ計測システムの立ち上げを開始した。
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