2001 Fiscal Year Annual Research Report
疎水性活性炭の表面特性の解析と乾式排煙脱硫プロセスへの応用
Project/Area Number |
13650843
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
中村 宗和 鳥取大学, 教育地域科学部, 教授 (70332773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00243379)
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Keywords | 活性炭触媒 / 酸化反応 / 二酸化硫黄 |
Research Abstract |
活性炭触媒の表面特性が与える一酸化硫黄の酸化活性得の影響を調べる目的で、原料ガス供給系、反応系、生成ガス分析系、排ガス系から構成される定温流通式反応装置を設計した。原料ガス系は、均一に混合された所定濃度の二酸化硫黄が得られるよう、元ボンベ濃度を2%とすると共に、現実の燃焼排ガスを模擬するよう、水蒸気・酸素・バランス窒素供給系を設置した。反応器は定温を得るためのジャケット方式とし、恒温水槽からのポンプ循環によった。且つ、各種触媒の装脱着が容易に行える上下二箇所にフランジを有する独自のものを設計製作した。また、触媒の前処理,と反応系の脱気を実施できるように、三方コックを介した希硫酸溜めと真空ポンプを接続している。触媒は疎水性と表面特性が幅広く変化することを想定して、亜炭系、石炭系、石油ピッチ系、木炭系、椰子殻系を選定した。分析系は赤外吸収方式、ケミルミネッセンス方式、定電位電解方式の中から、精度、価格、測定レンジを考慮してオートドレンポット付きの定電位電解法を選定した。排ガス系はアルカリ中和により除害した。 予備試験において、いずれの活性炭触媒も吸着、酸化活性を示すが、排ガス中の水分の影響を強く受けることが判明した。工業的利用を考慮した場合、炭化水素燃料を用いる限り燃焼排ガスは常に約9%の水分を含むと計算されることから、生成物は希硫酸として積極的に表面離脱促進を図ることが良策であると考えられた。このことは、一酸化硫黄や希硫酸の粒子内拡散抵抗が総括反応速度に大きな影響を与えるものと考えられ、精密な酸化反応活性の測定と触媒粒径の影響、ガス流速の影響など反応工学的因子の最適化が重要であることを示している。今後は、活性測定条件の設定、活性と表面特性の相関追及に進む予定である。
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