2002 Fiscal Year Annual Research Report
セルロース糖化をめざしたセルラーゼ・キシラナーゼ遺伝子の誘導制御機構の解明
Project/Area Number |
13650851
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
森川 康 長岡技術科学大学, 工学部・生物系, 教授 (50239638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 渉 長岡技術科学大学, 工学部・生物系, 助手 (40292172)
岡田 宏文 長岡技術科学大学, 工学部・生物系, 助教授 (70233343)
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Keywords | セルラーゼ / キシラナーゼ / Trichoderma reesei / 遺伝子 / 転写制御因子 / プロモーター / 相同組み換え |
Research Abstract |
T.reeseiのセルラーゼ・キシラナーゼ群遺伝子の誘導発現の調節機構解明を目指して、まずセルラーゼ類と共発現するキシラナーゼIII遺伝子(xyn3)のプロモーター領域の塩基配列の解析を行った。xyn3を発現するT.reesei PC-3-7株と、同じ遺伝子を持っているがxyn3を発現しないその親株であるQM9414株(但し、セルラーゼ誘導は正常)の両xyn3遺伝子をクローニングし、そのプロモーター領域の塩基配列を比較したところ、全く同じ配列であった。両株のプロモーター領域には既知の転写制御因子であるACE IおよびACE IIなどの推定結合領域が存在し、キャタボライトリプレッション因子Cre Iの推定結合領域も存在した。これらの結果、親株のQM9414株には未知の転写因子の欠損あるいはセルロース誘導の情報伝達機構の欠損が想定された。また、PC-3-7株で発現抑制機構が解除された可能性も考えられた。 次にエンドグルカナーゼIII遣伝子(egl3)のプロモーター領域約3.4kbpのクローニングを行い、塩基配列を決定した。 これらの結果から、xyn3およびegl3のプロモーター領域にリポーター遺伝子(α-グルクロニダーゼ遺伝子)を結合させ、昨年度確立した相同組み換えによる形質転換系を用いて、in vivoでのプロモーター領域の部分削除実験を行いつつあり、また、バンドシフトアッセイによるin vivoにおける誘導制御蛋白質とプロモーター領域との相互作用を検討している。
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Research Products
(1 results)