• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2001 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロトレースアナリシスのためのトーチ内電熱気化/ICP-MSの開発と応用

Research Project

Project/Area Number 13650868
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

田中 智一  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (40236609)

Keywordsマイクロトレースアナリシス / ICP-MS / 電熱気化法 / 微少量試料 / ヒ素 / セレン / 頭髪
Research Abstract

マイクロトレースアナリシスの高感度化を目的として、ICP・MSのプラズマトーチ内で電熱気化が可能なトーチを試作した。このトーチはサンプルインジェクターが着脱でき、インジェクターの先端に固定したタングステンフィラメンを用いて微少量試料を電熱気化した。測定は以下のように行った。フィラメント上に試料溶液5μlを載せ、インジェクターをトーチに戻した。抵抗加熱により溶液を乾燥した後、コンデンサーの放電を利用してフィラメントを約2500℃に加熱し、残留物を気化させた。試料蒸気をキャリヤーガスによりICPに導入し、^<75>As^+及び^<82>Se^+の信号強度を測定した。フィラメントは100回以上使用可能であった。既報の蒸発チェンバーを用いるタングステンフィラメント電熱気化法に比べ、信号のピーク強度が約2桁増大し、高感度化を達成できた。本法の絶対検出下限は、ヒ素が0.5pg、セレンが1.1pgであった。また、信号強度の相対標準偏差(n=10)はヒ素15pgで約10%、セレン100pgで約14%であった。標準添加法により、頭髪標準試料中のヒ素及びセレンの定量を試みた。両元素とも、添加量(ヒ素:0〜1.2ng、セレン:0〜8.0ng)と信号強度との関係は、良好な直線性(相関係数 ヒ素:0.994、セレン:0.998)を示した。3回の分析による定量値は、ヒ素が0.29^±0.03、セレンが1.8^±0.2μg g^<-1>であり、認証値(ヒ素:0.31^±0.02、セレン:2.00^±0.08μg g^<-1>)と良く一致した。本法の優れた絶対検出下限によれば、頭髪1本(約0.3〜0.5mg)を用いて分析できる可能性があり、現在検討中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 田中 智一: "トーチ内電熱気化/誘導結合プラズマ質量分析法による超微量ヒ素及びセレンの定量"分析化学. 50巻・6号. 427-431 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi