2002 Fiscal Year Annual Research Report
水溶液中での酸化還元反応による大面積・複雑形状基板への金属酸化物薄膜の析出
Project/Area Number |
13650889
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鵜沼 英郎 山形大学, 工学部, 助教授 (30273303)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 陸郎 山形大学, 工学部, 教授 (10007023)
|
Keywords | 酸化スズ / 導電性薄膜 / 酸化マンガン / 酸化セリウム / 紫外線遮断薄膜 |
Research Abstract |
1.水溶液中のマンガン(II)イオンを臭素酸イオンで徐々に酸化することにより、水溶液に浸したガラス基板上に酸化マンガン(IV)の薄膜を析出させることが可能であることを見出した。均質な薄膜を作製するためには、マンガン(II)イオンの酸化速度を制御して、基板上への不均一核形成を優勢にさせる必要があった。得られる薄膜は、γ-MnO2相であり、これはタンタルチップコンデンサーの電極材料として有望である。複雑な形状を有するタンタルチップへのγ-Mh02コーティングへの展望が開けたので、今後応用研究へと発展することが期待される。また、出発溶液のpHを制御することで、γ-MnO2以外にもMn3O4、MnOOH等の薄膜作製も可能になることがわかった。 2.水溶液中のセリウム(III)イオンを塩素酸イオンで徐々に酸化することにより、水溶液中に浸したガラス基板上に酸化セリウム(IV)薄膜を析出させることが可能であることを見出した。析出に要する反応温度は50℃であり、ポリマー表面への薄膜形成も可能になると期待される。薄膜の厚さは30nm程度であり、可視光をよく透過すると同時に、近紫外線を効果的に遮断することが確認できた。 3.酸化チタン粒子の上に導電性酸化スズの薄膜を形成し、帯電防止用ポリマーフィラーの作製を試みた。前年度の研究結果に基づき、導電性を付与するドーパントの導入方法を変えたところ、前年度の約10倍の導電率が達成された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] H.Unuma et al.: "Preparation of MnO2 and CeO2 thin films by a modified chemical bath(oxidative-soak-coating) method"Journal of Materials Science. 38(1). 255-259 (2003)
-
[Publications] H.Unuma et al.: "Preparation of SnO2 thin films by the oxidative-soak-coating method"Journal of Materials Science Letters. 21(8). 1241-1243 (2002)