2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルケニルホウ素化合物を利用する末端共役エンインの立体選択的合成
Project/Area Number |
13650898
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
星 雅之 北見工業大学, 工学部, 助教授 (00113712)
|
Keywords | クロスカップリング / 3-アルケン-1-イン / 1-トリメチルシリル-3-アルケン-1-イン / アルケニルジアルキルボラン / 2-ブロモ-1-(トリメチルシリル)アセチレン |
Research Abstract |
銅(II)アセチルアセトナートを触媒とする(E)-及び(Z)-1-アルケニルジアルキルボランと2-ブロモ-1-(トリメチルシリル)アセチレンとのクロスカップリング反応の最適条件を検討した結果: (1)塩基として1M-NaOMeのメタノール溶液を使用することによりクロスカップリング反応とトリメチルシリル基の脱保護が温和な条件下(-15℃から室温)で同時に進行し、(E)-1-アルケニルジシアミルボランから(E)-3-アルケン-1-インのみが高い位置及び立体選択性をもって良好な収率で得られた。 (2)塩基として水酸化リチウム・一水和物を使用することによりトリメチルシリル基を保持したままクロスカップリング反応が上記と同じ条件下で進行し、(E)-1-アルケニルジシクロヘキシルボランから(E)-1-トリメチルシリル-3-アルケン-1-インが優先的に高い位置及び立体選択性をもって良好な収率で得られた。 (3)(Z)-1-ハロ-1-アルケニルジアルキルボランとリチウムトリエチルボロハイドライドから調製した(Z)-1-アルケニルジアルキルボランを用いても(1)及び(2)と同様な条件下で反応が進行し、対応する(Z)-3-アルケン-1-インと(Z)-1-トリメチルシリル-3-アルケン-1-インがそれぞれ高い位置及び立体選択性をもって良好な収率で得られた。 本反応で生成した3-アルケン-1-インの薗頭反応への適用について現在検討を行っている。
|