2004 Fiscal Year Annual Research Report
Lewis酸-還元剤系を用いる新規Reformatsky反応の開発
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13650900
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 幸彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50201710)
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Keywords | Lewis酸 / ホスフィン / 四塩化チタン / スルホキシド / 脱酸素化 / 不斉配位子 / 速度論的光学分割 |
Research Abstract |
これまでにLewis酸と還元剤であるホスフィン類を併せ持ちいると,ホスフィン単独では困難であったα-ブロモアミドの還元反応が温和な条件下,円滑に進行することを見いだしている。この反応では,中間体として金属エノラートを経由するため,アルデヒドを作用させると,Reformatsky型の反応が進行し,対応するβ-ヒドロキシアミドが立体選択的に得られることをすでに報告している。本研究では,この反応の一般性や適応範囲を見極めるとともに,より合成的に有用な反応へと展開してゆくことを目的とする。 本年度は,Lewis酸とホスフィン類との複合系試薬のさらなる応用を目指して種々の反応の検討を行った結果,この反応剤がスルホキシドの脱酸素化反応に有効であることを見いだした。スルホキシドは立体選択的反応の不斉補助基などとして用いられる官能基であり,脱酸素化反応はその除去の際などに重要な反応である。本複合反応剤を用いることで,穏和な条件下,高収率で対応するスルフィドが得られ,合成化学上有用性は高い。 また,本反応はスルホキシドの脱酸素化と同時に,ホスフィンの酸素化が進行する反応である。そこで,この酸化反応に着目して,不斉要素をもつラセミ体のホスフィンに対して,光学活性スルホキシドを作用させることによる速度論的光学分割を行った。結果として,中程度の選択性で対応する光学活性ホスフィンが得られることを見いだした。光学活性ホスフィンは遷移金属触媒の不斉配位子として有用な化合物であり,その合成法として斬新な方法である。
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Research Products
(3 results)