2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規芳香族求核置換反応の開発と生物活性含フッ素複素環化合物の高効率的合成への応用
Project/Area Number |
13650921
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Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡田 悦治 神戸大学, 工学部, 助教授 (60203981)
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Keywords | 芳香族求核置換反応 / 複素環化合物 / フッ素原子 / トリフルオロアセチル基 / トリフルオロメチル基 / アミノナフタレン / アミノキノリン / 生物活性物質 |
Research Abstract |
3-トリフルオロアセチル-4-ジメチルアミノキノリン1と二官能性求核試薬(ヒドラジン類、ヒドロキシルアミン類および1,2-ジアミン類)との新規芳香族求核置換反応とそれに引き続く環化反応により、新規含フッ素複素環化合物(キノリン環の縮環したピラゾール類、イソオキサゾール類およびジアゼピン類)を簡便に合成する手法を確立した。また、1とアニリン類、チオフェノール類およびフェノール類とのN-N、N-SおよびN-O交換反応の後、酸触媒によりFriedel-Craftsタイプの環化反応を行い、含フッ素ジベンゾナフチリジン類、ベンゾチオピラノキノリン類およびベンゾピラノキノリン類を収率良く合成した。 1とアンモニア水とのジメチルアミノ-アミノ交換反応により容易に合成できる3-トリフルオロアセチル-4-アミノキノリン2を新たな合成ブロックとして用い、2、アンモニア水およびアルデヒド(またはケトン)との3成分縮合環化反応により含フッ素ピリミドキノリン類やベンゾナフチリジン類を効率的に合成した。更に、種々の3-トリフルオロアセチル-4-ジアルキルアミノキノリン類の酸触媒オキサジン環形成反応による含フッ素オキサジノキノリン類の簡易合成プロセスの開発に成功した。 5,7-ビストリフルオロアセチル-8-ジメチルアミノキノリンとジアミン類およびヒドロキシルアミン類との反応により含フッ素1,4-ジアゼピノキノリン類ならびにイソオキサゾロキノリン類を容易に合成することができた。 2-トリフルオロアセチル-1-ジメチルアミノナフタレンと二官能性求核試薬との新規芳香族求核置換反応とそれに引き続く環化反応により、トリフルオロメチル基を一つだけ持つ複素環化合物(ベンズアクリジン類、ベンゾキノリン類、ベンゾチオキサンテン類)の高効率合成法を確立した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Maurice Medebielle: "Indium-Mediated Reformatsky-Type Reaction of β-Amnovinyl Chlorodifluoromethyl Ketones with Heteroaryl Aldehydes"Synthesis. 17. 2601-2608 (2002)
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[Publications] Etsuji Okada: "Synthesis and Aromatic Nucleophilic N-N, N-S and N-O Exchange Reactions of N, N-Dimethyl-2-trifluoroacetyl-1-naphthylamine"Tetrahedron Lett.. 44. 741-744 (2003)
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[Publications] Maurice Medebielle: "Electron Transfer Methodologies to the Synthesis of Organo Fluorine-Compounds (Electron Transfer Reactions in Organic Synthesis, 2002)"Research Signpost. 91-99 (2002)