2001 Fiscal Year Annual Research Report
主鎖にキラリティーを有する光学活性高分子の不斉合成と不斉触媒への応用
Project/Area Number |
13650933
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
伊津野 真一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (50158755)
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Keywords | 不斉アルドール重合 / 不斉アリル化重合 / 不斉重合 / 光学活性高分子 |
Research Abstract |
不斉アルドール反応と不斉アリル化反応を基本反応とした不斉重合を開発し、高分子主鎖のキラリティーの制御について検討した。 1.不斉アルドール重合:シリルケテンチオアセタールの高反応性、安定性に注目し、この構造を有するモノマーとしてビスシリルケテンチオアセタールを合成した。ジアルデヒドとの間の不斉アルドール反応を繰り返すことで光学活性アルドールポリマーの合成を行った。この反応にはキラルルイス酸触媒が有効であることが知られており、種々のキラルルイス酸を不斉アルドール重合の触媒として用いた結果、オキサザボロリジノン型の触媒が重合に有効であることを突き止めた。 2.不斉アリル化重合:アリルシランのアルデヒドに対する不斉付加反応を重合に応用するため種々のビスアリルシラン、ジアルデヒドを合成し、キラルルイス酸触媒存在下、不斉アリル化重合を行った。低温(-78℃)でも十分溶解するようなモノマー構造を設計することで高選択的な不斉アリル化重合が可能となった。 3.上記の不斉重合により光学活性高分子が容易に合成できることを明らかにしたが、その光学純度については不明である。次の二つの方法でこの点を解決した。(1)それぞれの不斉重合のモデル反応を詳細に検討し、生成キラル高分子中の不斉炭素の立体配置およびその選択性を評価した。(2)あらかじめモノマー構造中にSi-Ph結合を導入し、不斉重合を行った。Si-Ph結合は通常の条件下では十分安定であり、この構造を含む光学活性高分子を単離することができた。一方、高分子主鎖中のSi-Ph結合はFによって容易に切断が可能であることが分かった。このことを利用して得られたキラル高分子を切断し、低分子キラル化合物へと変換した後、分析することで、正確に高分子中に生成した不斉炭素のキラリティーを評価することができた。この結果はモデル反応の結果と良い一致を示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Komura: "Asymmetric Aldol Polymerization:Synthesis of Optioally Active Polymers Based on Asymmetric Mukaiyama Aldol Reaction"Macromol.Chem.Phys. (in press). (2002)
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[Publications] T.Kumagai: "Asymmetric Polymerization of Dialdehyde and Bis(allylsilane)in the Presence of Chiral (Acyloxy)borane Catalyst"Macromolecules. 34. 7624-7628 (2001)
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[Publications] T.Kumagai: "Asymmetric Allylation Polymerization of Bis(allylsilane) and Dialdehyde Containing Si-Phenyl Linkage"Tetrahedron: Asymmetry. 12. 2509-2516 (2001)
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[Publications] K.Komura: "Asymmetric Aldol Polymerization of Bis(trimethylsilylketene aceacetal) and Dialdehyde"Chem.Lett.. 730-731 (2001)
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[Publications] T.Kumagai: "Asymmetric Allylation Polymerization of Bis(allylsilane) and Dialdehyde"Macromol.Rapid Commun.. 22. 31-34 (2001)