2002 Fiscal Year Annual Research Report
自律型水中ロボットによる浅海用環境モニタリングシステムに関する研究
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13650976
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
加藤 直三 東海大学, 海洋学部, 教授 (00138637)
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Keywords | 胸ひれ運動装置 / 水中ロボット / PTP制御 / 波浪 / ロール制御 / ファジイ制御 / 揚力型 / 抗力型 |
Research Abstract |
本研究は、自律的水中ロボット(AUV)による浅海域(干潟、海岸、藻場など)における大域的環境モニタリングシステムを確立することを目指して、1)浅海域におけるAUVの水中航行制御技術の確立、2)浅海域におけるAUVの機体形状の設計手法の確立を目的とする。ここで、浅海域における外乱(波、潮流)に対して、姿勢制御能力が高いと思われる胸鰭運動装置を装着したAUVを考える。 今年度は、水流中と静水中における胸ひれ運動の最適化に関する昨年度の研究結果をふまえ、前後に二対・計4個の3軸胸鰭運動装置を搭載した水中ロボットを用いて遊泳性能及び運動制御性能試験を行い、外乱(波、潮流)中において、制御技術を開発した。 遊泳性能試験の中で、直進(前進)については、鰭の周波数を変えることにより速度は可変で、揚力型の鰭周波数3Hz時に、最高速度が0.578m/sであった。最高速度では揚力型が勝るが、出足の速さは、抗力型の方が速い。このことは、抗力型の方が、応答性が良いことを意味している。これについては、後進、その場潜航、その場浮上についても同じ結果が得られた。その他、揚力型と抗力型を用いて、前速度付潜航・浮上、その場旋回、横移動、円運動ができることを明らかにした。 制御性能試験では、PTP制御(Point To Point)を行い、鉛直面内と水平面内において同時に制御が可能であることを明らかにした。波浪中において、水面付近に水中ロボットを配置して、ロール制御を行なった。波との同調周期において、ひれ運動周波数3Hzにおいて、約2/3のロール運動の減少が得られた。外乱中でも、素早い応答を示し、姿勢制御が十分に作動することを明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kato, N., H.Liu, H.Morikawa: "Biology-Inspired Precision Maneuvering of Underwater Vehicles"Proc. of 12th International Offshore and Polar Engineering Conference (ISOPE). Vol.2. 269-276 (2002)
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[Publications] Kato, N., Liu, H., Morikawa, H.: "Optimization of Motion of a Mechanical Pectoral Fin"Proc. of 4^<th> World Congress of Biomechanics. (2002)
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[Publications] Kato, N., Liu, H., Morikawa, H: "Experimental Assessment of Hydrodynamics of a Mechanical Pectoral Fin"Proc. of 4^<th> World Congress of Biomechanics. (2002)
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[Publications] Liu, H., Kato, N., Morikawa, H: "Hydrodynamics of a Flapping Fin with Interaction of a Body"Proc. of 4^<th> World Congress of Biomechanics. (2002)
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[Publications] 加藤 直三: "魚の胸ひれを持った水中ロボット"日本機械学会2002年度年次大会、ワークショップ「水中ロボティクス」. 440-441 (2002)
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[Publications] Kato, N., Liu, H., Morikawa, H.: "Biology-Inspired Precision Maneuvering of Underwater Vehicles"Proc. of Techno-Ocean 2002. (2002)
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[Publications] Naomi Kato, Ed. J. Ayers: "Neurotechnology for Biomimetic Robots"MIT Press. 636 (2002)