2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650977
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 宏一郎 東海大学, 海洋学部, 教授 (90010694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 啓介 東海大学, 海洋学部, 講師 (10297202)
砂原 俊之 東海大学, 海洋学部, 助教授 (40276788)
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Keywords | 半潜水式浮体 / ユニット結合 / 新形式機械継手 / 急速結合 / 水槽実験 / 基本荷重伝達特性 / 繰り返し荷重実験 / 実用化 |
Research Abstract |
超大型半潜水式浮体を実現するためには、気象・海象の変化の影響を極力小さくするため、建設現場における工事期間を最短にする建設工法の開発が重要になる。そこで、本研究においては、現地に曳航されてきたユニットどうしの結合に、従来の溶接継手に替えて機械継手を採用するものとし、溶接継手と同じように全構造内力を伝達し、剛性もほぼ維持される、新しいアイデアに基づく機械継手の開発を目的とする。初年度である平成13年度には、研究目的に適う機械継手について種々のアイデアを検討し、有効なアイデアをコンセプトとしてまとめた。これは、結合する二つのユニット双方の甲板桁位置に設ける凹部構造、この両者へ跨がって挿入する凸部構造体(内部ブロック)、両者の間の空隙を充填する多数の小球状充填材と蓋部構造から構成されている。この継手の模型を、甲板の格子構造と6本の円筒コラムから構成される半潜水式構造模型の甲板桁位置に装着して、波浪強制実験を実施した。この結果、開発した機械継手はほぼ満足する機能を有していることが確認された。これを受けて、平成14年度では、当初の計画を一部変更して、継手の基本構造内力伝達メカニズムを明らかにするとともに、外力として繰り返し荷重を作用させて、考えている機械継手の疲労現象に関わる劣化の様相の概略を知るために、水槽模型に比べ大型の継手模型を製作し、凹部構造と内部ブロックの接続部に挿入されているコイルバネのバネ力を測る12個の小型ロードセルを内装し、静的荷重として引張り、圧縮、サギング曲げ、ホギング曲げ、剪断、捻りの基本荷重を作用させて、内力伝達のメカニズムを把握した。また、30回の繰り返し引張り・圧縮荷重を加えたが、目立った劣化は現れず、繰り返し荷重にも十分な強度を有する可能性を示した。これらの結果、本研究で開発した機械継手は、実用化のために更なる研究を進める価値が高いことが判明した。
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