2002 Fiscal Year Annual Research Report
風力発電施設海上展開化のための基礎構造体の振動特性に関する研究
Project/Area Number |
13650978
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
関田 欣治 東海大学, 海洋学部, 教授 (90287045)
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Keywords | 洋上風力 / 海上基礎 / 振動解析 / 応力範囲計数 / 疲労解析 / 風車 |
Research Abstract |
遠浅な海岸が少なく、気象、海象が厳しくその変動性も高いわが国で、海上に風力発電施設を建設する場合、安全で、疲労耐久性、経済性のある基礎構造物の開発が必要である。そのため、1)わが国の洋上発電施設に相応しい基礎構造体を提案し、2)変動風と波浪荷重を同時に受ける風車(ローターとナセル)・タワー・基礎相互の構造振動特性を明らかにし、3)疲労に対する耐久性評価技術を確立することを目的に、研究を実施してきた。 平成13年度には、以下の研究を実施した。 1)プロペラ式水平軸と垂直式風車の調査 2)杭式、ジャケット式やケーソン基礎などの固定式基礎、および軟着底など浮体式基礎の適用性の検討 3)さらに、大型化により海上で有望となると考えられている水平軸風車を対象に、ローター部とタワーが受ける変動風力荷重や基礎構造に作用する波浪荷重の時刻歴荷重作成ルーチンと、これら荷重を受ける風車・タワー・基礎構造一体の振動解析プログラムを作成し、各種基礎の相違による振動特性を明らかにした。 4)応力範囲の計数法の調査 平成14年度は、この振動解析プログラムにより得られる部材に発生する応力の応答波形から、1)応力範囲とその回数を計数するプログラムを開発し、2)ある海域における風と波浪の年間の出現頻度分布を用いて、年間、あるいは供用期間での応力範囲とその回数の作成手法を行い、3)この結果を確率分布関数に近似しマイナー則による疲労評価の検討を実施した。 これらのうち、1)の計数法に関しては、13年度の各種計数法の調査を踏まえ、実用性の高く固定式海洋構造物で用いるゼロアップクロス法、および低周波波形に畳重する高周波成分なども計数できるrain-flow法やrange-pair法などの計数解析プログラムを作成した。 つぎの2)については実プロジェクトが計画されているある海域の設計条件をもとに、500kW級の施設の構造諸元を設計し、変動風と波浪荷重に対する振動応答解析を行い、得られた応力履歴からある供用期間における応力範囲とその回数を推定した。ついで、3)においては応力範囲とその回数に関する頻度分布に着目し、疲労評価に便利なように、Weibul分布なる確率分布関数への適合性を調べ、マイナー則による疲労評価を実施した。 これらの成果は雑誌や論文、講演会などで公開した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 関田欣治, 林辰樹, 山下篤, 井口高志: "基礎構造が異なる海上風力発電施設の波浪及び風に対する振動特性の解析"土木学会, 海洋開発論文集. 17. 55-60 (2001)
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[Publications] 中村慎吾, 関田欣治, 石川裕和, 山下篤, 林 伸幸: "洋上風力発電施設に作用する風と波に対する応力範囲頻度分布解析"土木学会, 海洋開発論文集. 18. 719-724 (2002)
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[Publications] 関田 欣治: "洋上風力発電の現状と課題"風力エネルギー利用シンポジュウム. 第23回. 43-49 (2001)
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[Publications] 関田 欣治: "海洋構造物-その設計と建設"成山堂書店. 150(90-94) (2002)