2001 Fiscal Year Annual Research Report
省力型および環境保全型サトイモ栽培系の確立に関する研究
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13660029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森田 隆史 京都大学, 農学研究科, 助手 (10174426)
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Keywords | サトイモ / 省力 / 環境保全型 |
Research Abstract |
紙マルチ栽培におけるサトイモの生育・収量と省力性について、幾つかの代表的なサトイモの品種を用いて調査を行った。紙マルチとして再生紙に生分解性ポリエチレンをコーティングした紙マルチ(三和コーポレーション製)を用いた。また、対照区として銀色ポリマルチを用いた区と、慣行的なしきわら栽培を行う区を設けた。 耐久性:今回利用した紙マルチは上面マルチとし、その上全面に管理機で土をかけて固定した。この方法では栽培終了まで紙マルチに損傷はなく、抑草効果も高かった。 生育・収量に及ぼす影響:初期生育はマルチを行った区がしきわら区に優った。紙マルチ区とポリマルチ区ではほぼ同等であった。これは発芽の時期がマルチの保温効果により早まったためと考えられた。収量は紙マルチ区で最も高く、以下しきわら区、ポリマルチ区の順となったが、有意差はなかった。 省力性に及ぼす影響:マルチ設置時に紙マルチ区、ポリマルチ区、しきわら区の順にそれぞれ36分/a、66分/a、32分/aを要し、ポリマルチ区ではマルチ除去にさらに94分を要した。また除草時間は両マルチ区では140〜180分/a、しきわら区では400〜500分/aとなった。 品種間差:生育・収量、省力性ともに、とくに品種間差はなかった。石川早生では出芽がマルチにより著しく早まったが、ポリマルチと紙マルチ区の間に差はなかった。 まとめ:紙マルチを使用することでポリマルチよりさらに省力性が向上し、生育・収量も劣ることはなかった。
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Research Products
(2 results)