2001 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンナシにおけるわい化栽培技術の開発並びにわい化機構の解明
Project/Area Number |
13660031
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
田村 文男 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50217197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 賢二 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032106)
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Keywords | ニホンナシ / わい化栽培 / 果実品質 |
Research Abstract |
ニホンナシ品種のわい化栽培の可能性を検討するため、'二十世紀'および'秋栄'をクインスEMA(以下Co)台木とマンシュウマメナシ(以下Pb)台木に接木し、生長と果実品質を比較した。両品種とも樹体の成長は、Pb台木が明らかに優れており、Co台木は著しいわい化効果を示した。Co台木の総乾物量は'二十世紀'ではPb台木の14%、'秋栄'では5%となった。 一方、果実品質についてはCo台木の方がPb台木より成熟期がやや早まること、糖度が高いこと、並びに果肉硬度には台木間の差が無いことがあきらかであった。また'二十世紀'においては4年生樹においては平均果重がCo台のほうがPb台より高かった。しかし、8年生樹ではPb台のほうが果重が優れていた。一方、'秋栄'樹ではCo台の果重が箸しく低く、Co台木を用いた本品種の栽培の実用化は困難と思われた。また、'二十世紀'の場合に問題となるユズ肌症の発生は両台木ともみられなかった。これらの結果から、'二十世紀'を穂木品種に用いた場合、幼木の間はCo台を用いたわい化栽培のほうがこれまでの強勢台木を用いた栽培より、高品質の果実が得られることが明らかであった。次年度はわい化機構を明らかにするため、植物ホルモン、生長抑制物質、光合成産物の分配の面から調査を行う予定である。
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