2002 Fiscal Year Annual Research Report
分裂酵母と大腸菌をモデルとしたHis-Aspリン酸リレー情報伝達ネットワーク解析
Project/Area Number |
13660087
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 浩文 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60211687)
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Keywords | 大腸菌 / 分裂酵母 / 情報伝達 / マイクロアレイ / His-Aspリン酸リレー / ストレス応答 / ヒスチジンキナーゼ / レスポンスレギュレーター |
Research Abstract |
(1)分裂酵母のHis-Aspリン酸リレー情報伝達系の解析 分裂酵母のゲノムデータベースよりHis-Aspリン酸リレー情報伝達系因子を抽出しそれらの破壊株を作製した。3つのヒスチジンキナーゼ(HK)を同時に欠失した変異株では細胞周期(G2/M)の促進がみられたことから、これらが重複しつつ細胞周期制御に関わることを示した。さらにHKがSpy1(Hpt因子)、Mcs4(レスポンスレギュレーター)の上流で機能することを示した。一方、レスポンスレギュレーターPrr1は、酸化ストレスをシグナルとして減数分裂への細胞分化と抗酸化ストレス適応に関与することを見出した。 (2)大腸菌のHis-Aspリン酸リレー情報伝達系の全遺伝破壊株の作成とマイクロアレイ解析 大腸菌に唯一存在するHpt因子、YojNが夾膜多糖合成に関わるRcsC(HK)とRcsB(レギュレーター)の間で、リン酸リレー仲介因子として機能していることを見出した。 大腸菌に存在するHis-AsPリン酸リレー情報伝達系(TCS)の各欠失変異株を作製し、マイクロレイ法を用いて遺伝子発現パターンを解析した。その結果、高い相関係数(似通った遺伝子発現パターン)を示す変異株を複数見出すと共に、RpoSレギュロンや走化性などの細胞機能が複数のTCSにより制御を受けることを見出した。これらの結果は、TCS間にクロストークを含む機能的相互作用が存在することを示唆している。今後、相互作用の実体を明らかにすることで、情報伝達ネットワークの解明をさらに進める。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Aoyama, K.: "Genetic analysis of the His-to-Asp phosphorelay implicated in mitotic cell cycle control : Involvement of histidine-kinase genes of Schizosaccharomyces pombe"Biosci.Biotech.Biochem.. 65. 2347-2352 (2001)
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[Publications] Suzuki, T.: "The Arabidopsis sensor His-kinase, AHK4, can respond to cytokinins"Plant Cell Physiol.. 42. 107-113 (2001)
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[Publications] Takeda, S.: "A novel feature of the multistep phosphorelay in Escherichia coli : a revised model of the RcsC --> YojN --> RcsB signalling pathway implicated in capsular synthesis and swarming behaviour"Mol.Microbiol.. 40. 440-450 (2001)
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[Publications] Oshima, T.: "Transcriptome analysis of all two-component regulatory system mutants of Escherichia coil K-12"Mol.Microbiol.. 46. 281-291 (2002)
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[Publications] Nakamichi, N.: "His-to-Asp phosphorelay circuitry for regulation of sexual development in Schizosaccharomyces pombe"Biosci.Biotech.Biochem.. 66. 2663-2672 (2002)
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[Publications] 森浩禎: "大腸菌におけるポストゲノムシーケンス解析"化学と生物. 40. 469-479 (2002)