2001 Fiscal Year Annual Research Report
植物の持つP450の基質特異性とその植物調節機能の解明
Project/Area Number |
13660110
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
室伏 旭 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (00011916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 敬銘 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助手 (20300858)
吉澤 結子 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (20269202)
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Keywords | P450 / 植物二次代謝化合物 / 植物培養細胞 |
Research Abstract |
本研究ではP450の基質特異性に着目して、種々の低分子植物二次代謝化合物の生合成前駆体で酸化度の低い化合物に対し、P450の作用による代謝産物をスクリーニングすることを計画した。植物材料としては、当面は培養細胞を用いることとし、生育が速く、かつ培養細胞においても二次代謝産物を生産することが知られているナス科植物を中心として、培養条件の検討を開始した。ジャガイモ、ナス、トウガラシ等を検討し、生育に適した条件を見出した。現在、これらの培養細胞が生産する二次代謝物質の検索と確認を行っているが、ナス科植物に特有の誘導性の抗菌物質テルペノイドの生成は確かめられており、これらの簡便な分析法を確立しようとしている。また、これらの生合成を誘導する条件についても、種々検討を加えている。 培養条件等が確立した細胞系に対しては、今後放射性あるいは非放射性同位体標識の生合成前駆体の代謝実験を行う計画なので、テルペノイド骨格を持ち、酸化度の低い化合物について合成法を検討している。 ナス科の他にも、その二次代謝産物の生合成で特異的なP450が関与すると推測される植物について、培養条件と生成物の分析を試みている。また、分子生物学的手法で、既にクローニングされているP450酵素タンパク質のなかから、二次代謝産物の生合成に関わるものを検索し、代謝実験の候補となるものを見出して、大量発現により材料を確保して、その反応の特異性について探索していく。
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