2003 Fiscal Year Annual Research Report
植物の持つP450の基質特異性とその植物調節機能の解明
Project/Area Number |
13660110
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
室伏 旭 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (00011916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 敬銘 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助手 (20300858)
吉澤 結子 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (20269202)
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Keywords | P450 / 植物二次代謝 / ゲルマクレン / オイデスマン / エレモフィラン / フィトアレキシン |
Research Abstract |
ナス科植物の生産する誘導性抗菌物質フィトアレキシン類は、共通にセスキテルペノイド化合物群であるが、その骨格はエレモフィラン型、オイデスマン型、スピロベチバン型、ゲルマクラン型といくつかの異なった型を持ち、またこれらはいろいろな酸化状態を取るので、生合成上での骨格変化とともに植物P450酵素がどのように関与するか興味の持たれるところである。昨年度に成功した生合成前駆中間体を、放射性あるいはNMRやマススペクトルで検出可能な同位体標識をつけて調製し、培養あるいは植物実生に投与して、その代謝産物を追跡する計画を立てた。セスキテルペノイド化合物群では、その生合成はファルネシルピロリン酸からゲルマクレンを経てオイデスマン型、エレモフィラン型とスピロベチバン型に進むことが推定されている。これらの化合物の標品は市販されていないので植物からの単離精製により入手し、標識としては当面は非放射性同位体を用いることとした。ナス科植物から調製した組織培養あるいは実生に対して、種々のフィトアレキシン誘導条件を設定した。ここに重水素で標識した前駆化合物を投与して、代謝産物を精製してマススペクトルや重水素NMRにより標識化合物の取り込みを調査した。その結果、ファルネシルピロリン酸の環化やエレモフィラン骨格の酸化過程を確認することができた。以上より、生物材料と標識化合物の調製および代謝実験の条件が整えることができた。これにより、種々のセスキテルペノイド骨格全般に対する代謝実験に道を開くことができた。
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