2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルパインの構造機能相関解析による筋蛋白質ターンオーバー分子機構の研究
Project/Area Number |
13660119
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
反町 洋之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10211327)
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Keywords | カルパイン / 骨格筋 / カルシウム / コネクチン / タイチン / EF-ハンド / 立体構造 / C2ドメイン |
Research Abstract |
生体内の全ての蛋白質は、固有の寿命を持ちターンオーバーしている。その半減期は数週間から数分と、極めて多様性に富み、各蛋白質を特異的に分解系へ移行させる機構が存在する。そして、多くの構造・機能蛋白質は、プロセシング・プロテアーゼによる部分分解でその構造、機能及び寿命を変化させる。この制御機構は全ての細胞系に存在し、生理的に極めて重要である。本研究ではこの蛋白質ターンオーバーの分子機構を明らかにし、最終的に食品工業的な応用を目指すことを目的とした。まず、自己消化活性が極めて強力なために寿命が10分以下という、骨格筋特異的カルパイン(p94)それ自身の寿命制御機構を解析した。p94がこのように短命であること、それ自身がプロテアーゼであること、多くの筋蛋白質は長寿命であることなどを考え合わせると、p94の分解制御機構を明確にすることで、多くの知見が得られることが予想される。我々は、1)p94のin vitroでの寿命は10分以下だが、in vivoではおそらくコネクチンとの相互作用によって分解が抑制されている、2)p94のドメイン構造の中でIS1、IS2領域が自己消化の制御に関与しており、これらの領域の一方を欠失すると分解が抑制される、3)筋肉には、alternative splicingによりIS1やIS2が欠失したp94も発現している、4)p94の自己消化は、分子内反応と分子間反応が同時に起こっている、ことを見出した。さらに、肢帯型筋ジストロフィー症の患者において100種類以上の病原性変異が同定されていることを利用して、(1)p94の分解をin vivoで抑制する機構の解析、(2)筋原繊維におけるコネクチンを中心とした様々な機能蛋白質の相互作用の同定を試みた。その結果、MURF-1やUBC9などの興味深い分子がp94-コネクチン系に相互作用することを見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakagawa, K.: "Dissociation of m-calpain subunits occurs after autolysis of the N-terminus of the catalytic subunit, and is not required for activation"J. Biochem.. 130. 605-611 (2001)
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[Publications] Hata, S.: "Domain II of m-calpain is a Ca^<2+> dependent cysteine protease"FEBS Lett.. 501. 111-114 (2001)
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[Publications] Bang, M.L.: "Myopalladin, a novel 145-kilodalton sarcomeric protein with multiple roles in Z-disc and I-band protein assemblies"J. Cell. Biol.. 153. 413-428 (2001)
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[Publications] Hata, S.: "Both the conserved and unique gene structure of stomach-specific calpains reveals processes of calpain gene evolution"J. Mol. Evol.. 53. 191-203 (2001)
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[Publications] Sorimachi, H.: "The structure of calpain"J. Biochem.. 129. 653-664 (2001)
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[Publications] Centner, T.: "Identification of muscle specific RING finger proteins as potential regulators of the titin kinase domain"J. Mol. Biol.. 306. 717-726 (2001)