2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13660174
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
板倉 信明 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助手 (80212976)
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Keywords | 漁業地域 / 持続的 / 永続的 / 地域経済 / 漁業生産 / 漁業構造 / 経営条件 / 存立条件 |
Research Abstract |
1.本研究の目的:国内の漁業地域では、漁業者の高齢化、後継者確保の困難化によって漁業経営体が減少し、さらには近年の魚価低迷によって既存漁業経営体の経営悪化が懸念されている。そのため,本研究ではその対応策の検討を目的とする。 2.進捗状況:本年度は研究期間2年間のうちの初年度である。 年間計画では統計整理と実態調査を予定おり、2つの地域(本州地域)で調査を行った。調査は、(1)漁業生産構造:規模別経営体構成の把握と変動要因の把握、(2)経営実態:規模別経営体,漁業種別経営体の損益状況とその変動要因の把握、(3)就業構造:年齢階層別,性別構成の経年変化と地域労働力市場の把握、(4)流通構造:後背施設の現況および変遷と消費形態および漁獲物市場の変遷把握の4項目について行った。現在これらの調査に関する集約の途上にある。 3.今後の予定:上記調査項目の他に、(5)金融構造:設備投資に関わる資金調達過程の経年変化と要因の把握、(6)その他構成要素の検討を加えて、とりまとめる予定である。なお、上記調査地域が本州地域のみとなっているため、今後調査対象地に北海道地域(1ないし2地区)も加える予定である。こうした検討によって水産資源の持続的利用,漁業権行使の適正化・効率化,漁業経営体の経営的安定化,漁業就業者確保,そしてそれらの総体である地域の持続的発展を図る上で必要とされる要素を比較検討し、具体的な要素の析出を試行しようと考えている。
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