2001 Fiscal Year Annual Research Report
性腺の加齢に伴う視床下部GHRHとSS神経細胞の変化
Project/Area Number |
13660303
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
佐々木 文彦 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60064862)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 康浩 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90305657)
小川 和重 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60231221)
|
Keywords | 性腺 / 加齢 / 視床下部 / GHRH神経細胞 / SS神経細胞 |
Research Abstract |
本年度は、雌雄マウスの視床下部に存在するソマトスタチン(SS)ニューロンの加齢変化を主に検討した。 NIAのコントラクトAging Farmから購入した4、12、20および24か月齢の雌雄C57BL/6Jマウスの視床下部および性腺をブアン液、下垂体を10%ホルマリン液で固定後、アルコール系列で脱水し、パラフィンに包埋した。包埋した組織をミクロトームで10μmの連続切片を作成した。視床下部をマウスSS抗体、下垂体前葉をマウス成長ホルモン(GH)抗体で免疫染色、性腺はヘマトキシリン・エオジン染色し、光学顕微鏡下で観察した。 4と12か月齢マウスの卵巣には多数の卵胞と黄体が存在していたが、20か月齢では卵胞のみが認められたが、また24か月齢では卵胞もほとんど認められなかった。精巣では、加齢に伴って精子数が減少していたが、24か月の精巣でも精子の形成は見られた。下垂体GH陽性細胞数は、雌雄マウス共に加齢に伴い減少していた。SS陽性ニューロン数は、メスでは4か月齢より加齢に伴い減少していたが、オスでは、加齢に伴う変化は殆ど見られなかった。以上のように、SSニューロンの加齢変化には明らかな性差が認められ、卵巣機能の退行するメスではSS免疫陽性ニューロン数は減少するが、精子の形成機能が老化後も見られるオスのSS免疫陽性ニューロン数は減少しない。このように、SS免疫陽性ニューロンと性腺の老化に伴う変化との間に密接な関係があると思われる。 本内容は、第133回日本獣医学会学術集会(平成14年3月28日〜30日の間開催)で発表する。
|