2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13660342
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
岩崎 行玄 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (20193732)
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Keywords | 遺伝子 / クローニング / 3量体Gタンパク質 / シグナル伝達 / タンパク質複合体 |
Research Abstract |
イネ3量体Gタンパク質サブユニットの解析 イネ3量体Gタンパク質γ1およびγ2サブユニットcDNAを単離した。これらcDNAを用いて、融合タンパク質を合成・精製した後、特異抗体を調製した。特異抗体を用いてWestern Blotを行い、細胞内局在性を調べた結果、両者は細胞膜画分に存在することを明らかにした。これまでの結果を総合すると、イネ3量体Gタンパク質の全サブユニット(α、β、γ1、γ2)は、全て、細胞質膜画分に局在した。 αβγ1(またはαβγ2)の推定分子量は約100kDaである。そこで、この細胞膜画分をコール酸で可溶化し、ゲルろ過を行った。約400kDa前後の画分に、α、β、γ1、γ2が検出された。この結果は、αβγ1(またはαβγ2)が他のサブユニット(受容体や効果器?)と共に巨大複合体を形成している可能性を示唆した。約60kDa画分にはβγ1またはβγ2が存在した。細胞膜画分をGTPγS存在下で、可溶化・ゲルろ過を行うと、αサブユニットは、400kDa画分から60kDa画分へシフトした。この結果は、αサブユニットは活性型の場合、複合体から解離して、モノマーとして存在すると考えられる。以上、野生型イネにおいては、(1)3量体Gタンパク質サブユニットの全ては細胞膜画分に局在すること、(2)αサブユニットは巨大複合体の構成成分に含有されること、(3)3量体以外に、相対的に大量なβγダイマーが蓄積していることを明らかにした。 今後の方針として、αサブユニットを含む400kDa画分複合体のサブユニット解析に重点を置きたい。この巨大複合体には、受容体や効果器などが共存する可能性が考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tsukada, K., et al.: "Rice receptor for chitin oligosaccharide elicitor does not couple to heterotrimeric G-protein"Physiologia Plantarium. 116. 373-382 (2002)
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[Publications] Suharsono, U., et al.: "The heterotrimeric G protein α subunit acts upstream of the small GTPase Rac in disease resistance of rice"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 99. 13307-13312 (2002)