2001 Fiscal Year Annual Research Report
中間径フィラメント再編成の分子機構に関する細胞生物学的研究―再編成過程における細胞骨格クロスリンカー・プレクチンの役割
Project/Area Number |
13670004
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
土方 貴雄 群馬大学, 医学部, 助手 (70189786)
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Keywords | プレクチン / デスミン / デスマスリン / 中間径フィラメント / トランスロケーション |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下のとおりである。 1)プレクチン結合タンパク質のクローニング:オーバーレイ結合アッセイにより分子量約150kDaのタンパク質がプレクチンN末に結合することを明らかにした。このタンパク質の部分アミノ酸配列を決定したところ、デスマスリンという新規タンパク質であることが明らかになった。ヒトのcDNA配列は決定されているが、その他はまだなのでラットにおけるデスマスリンをクローニングしそのcDNA配列のうちC末1.5kbに関しては解読を終了した。 2)骨格筋発生過程における中間径フィラメントのトランスロケーションの分子機構:ラット胎児骨格筋において、デスミン中間径フィラメントのトランスロケーションに先行してプレクチンがZ線にアライメントすることが明らかになった。プレクチン結合タンパク質であるデスマスリンもプレクチンとほぼ同時期にZ線にアライメントしていた。しかしながら、タンパク質の発現に関して言うならば、デスマスリンは、デスミンやプレクチンの発現よりも後になって発現する。したがって、デスマスリンは発現後直ちにZ線にアライメントし、プレクチンを介してデスミン中間径フィラメントのトランスロケーションを誘導していると考えられる。
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