2001 Fiscal Year Annual Research Report
糖定常説と脂肪定常説を統合する視床下部内摂食調節ネットワークの電気生理学的解析
Project/Area Number |
13670056
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
佐々木 和男 富山大学, 工学部, 教授 (60042826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 章 富山大学, 工学部, 助手 (40236849)
馬場 欣哉 富山大学, 工学部, 講師 (30238232)
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Keywords | 弓状核 / 室傍核 / オレキシン / ラット |
Research Abstract |
平成13年度の研究実績は以下のとおりである。 1.ラット弓状核ニューロン活動に対するオレキシンの作用:ラット弓状核ニューロン活動に対するオレキシンの作用を詳しく検討した。10^<-8>M及び10^<-7>Mオレキシン-Aはそれぞれ記録したニューロンの約8%及び69%を促進した。一方、同濃度のオレキシン-Bはそれぞれ記録したニューロンの約38%及び62%を促進した。オレキシン-A及び-Bで抑制されたニューロンはなかった。同一ニューロンに対しては約64%のニューロンがオレキシン-A及び-Bの両物質により促進され、一方だけに応答するニューロンはなかった。また、同一ニューロンの活動に対するオレキシン-A及び-Bの促進強度を発火数を指標に調べたところ、オレキシン-Bに対する促進が有意に強かった。オレキシンは1型及び2型のレセプタをもつが、弓状核ニューロンがどちらのレセプタをもつかを調べるためオレキシン-A及び-Bの同時投与を行った。その結果、同時投与に対する効果はオレキシン-Aの単独投与に対する効果と類似していた。このことは、1型レセプタがオレキシン-Aに対する親和性が高いと言われることから、弓状核ニューロンが1型レセプタをもつことを示唆するものと考えられる。2.ラット室傍核ニューロン活動に対するオレキシンの作用:ラット室傍核ニューロン活動に対するオレキシンの作用を詳しく検討した。10^<-8>M及び10^<-7>Mオレキシン-Aはそれぞれ記録したニューロンの約20%及び47%を促進した。一方、同濃度のオレキシン-Bはそれぞれ記録したニューロンの約23%及び45%を促進した。オレキシン-A及び-Bで抑制されたニューロンはなかった。
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Research Products
(1 results)