2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670114
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村松 壽子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50182134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 喬 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00030891)
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Keywords | ミッドカイン / プロテインシークエンス / インテグリン |
Research Abstract |
プロテインミクロシーケンス法によってミッドカイン(MK)結合タンパク質の中で、110kDaのタンパク質をβ1-インテグリンと同定した。そこで、MKとβ1-インテグリンの結合をより詳しく調べるためにβ1-インテグリンcDNAのC-末端にHAタグをつけたコンストラクトを作成し、COS-7細胞にトランスフェクトした。その細胞のライゼートをMKアガロースカラムにかけ、0.3M、0.4M、0.5M NaClで溶出したところ、主として0.3M、0.4M、NaClで溶出されたが、0.5M NaClでも溶出され、さらに一部はカラムに結合したままであった。一方、Ca_<++>非存在下で結合させ、溶出液に10mMEDT Aを添加した場合、0.3M、0.4M、NaClで完全に溶出された。従って、MKとβ1-インテグリンの結合はカルシウム依存的であった。MKに結合するβ1-インテグリンのα鎖を同定するために、COS-7細胞とマウス13日胚のCHAPS可溶化液を用いて実験を行った。COS-7細胞にβ1-インテグリン/HAcDNAをトランスフェクトし、細胞ライゼートをMKカラムに結合させた後、0.5M NaCl/EDTAで溶出した。溶出液をSDS-PAGEで分離後、抗α3、α4、α5、α6-インテグリン抗体を用いて、ウエスタンブロッチングを行った。その結果、α4-インテグリンの80kDaのバンドとα6-インテグリンの110kDaのバンドを検出するこたができた。マウス13日胚を用いた実験では、α6-インテグリンだけしか検出できなかった。そこで、MKに結合するインテグリンはα4β1、α6β1-インテグリンであると示唆された。次に、α4-インテグリン/FLAGおよびα6-インテグリン/HAcDNAを作成し、それぞれをCOS-7細胞にトランスフェクトした。α4-インテグリンについては、細胞のライゼートを抗FLAG抗体アガロースカラムを用いて精製した後、α6-インテグリンについては、ラミニンアガロースを用いてアフィニティ精製した後、MKアガロースカラムにかけて、結合能を調べた。その結果、α4β1、α6β1-インテグリン共に、精製後も同様にMKと結合することが判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Peng Zou: "Glycosaminoglycan structures required for strong binding to midkine, a heparin binding growth factor"Glycobiology. (in press).
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[Publications] Nahoko Sakaguchi: "Receptor-type protein tyrosine phosphatase ζ as a component of the signaling receptor complex for midkine-dependent survival of embryonic neurons"Neuroscience Research. (in press).
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[Publications] Takashi Muramatsu: "Midkine and pleiotrophin : two related proteins involved in development, survival, inflammation and tumorigenesis"Journal of Biochemistry. 132. 359-371 (2002)
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[Publications] Yukiko Sumi: "Midkine a heparin binding growth factor promotes growth and glycosaminoglucan synthesis of endothelial cells through its action on smooth muscle cells in an artificial blood vessel model"Journal of Cell Science. 115. 2659-2667 (2002)