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2002 Fiscal Year Annual Research Report

Oct-3タンパク質のDNA認識配列の多様性とES細胞全能性維持能力との関連

Research Project

Project/Area Number 13670131
Research InstitutionSaitama Medical School

Principal Investigator

奥田 晶彦  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (60201993)

KeywordsES細胞 / オクタマーファクター / Oct-3 / 4 / 全能性 / 未分化状態
Research Abstract

ES細胞はあらゆる組織に分化しうる全能性を持った細胞であり、その全能性の維持には、オクタマー因子の中で、Oct-3/4が中心的な働きをしている。本研究プロジェクトでは、他のオクタマー因子では置き換えることができないOct-3/4特有の領域を同定すべく、Oct-3/4、Oct-6の2つのタンパク質からなるキメラタンパク質を用いて解析した。その結果、ES細胞の全能性維持には、Oct-3/4のリンカー部分とPOU specific domainの1個のアミノ酸が重要であり、その他の部分は全て、Oct-6の相同領域と置き換えることができることが明らかになった。野生型のOct-3/4の代わりにOct-3/4の最小領域を持つタンパク質を発現しているES細胞は、ES細胞の最も重要な性質である、分化誘導に伴い、外、中、内胚葉、全ての細胞に分化するという性質を保持しており、かつ、Rex-1遺伝子等、ES細胞未分化マーカーも発現していることが確認された。
一方、Oct-3/4、Oct-6,Oct-1の3種のタンパク質並びに、上記のキメラタンパク質におけるDNA認識配列特異性を調べたところ、Oct-3/4のみが認識する配列が9種、同定された、更に、その配列の中の1つ、5'-ACTAGCAT-3'を認識できるという性質と、ES細胞を未分化に保つという性質の間に、完全な相関関係があることが明らかになった。興味深いことには、この配列は、私が以前クローン化したUTF1遺伝子のエンハンサー領域の中で中心的な働きをしている配列である。
以上の結果から、オクタマーのいわゆるコンセンサス配列を発現調節領域に持つOct-3/4下流遺伝子に加え、UTF1遺伝子を含む、上記の配列を持つOct-3/4下流遣伝子の作用により、ES細胞の全能性維持が保たれていると結論した。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Mizuho Tomioka: "Identification of Sox-2 regulatory region which is under the control of Oct-3/4-Sox-2 complex"Nucleic Acids Research. 30. 3202-3213 (2002)

  • [Publications] Masazumi Nishimoto: "The embryonic Octamer factor 3/4 displays displays distinct DNA binding specificity from those of other Octamer factors"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 302. 581-586 (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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