2001 Fiscal Year Annual Research Report
インスリンを介さない細胞内グルコース取り込み促進の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
13670144
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岸 和弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (70284320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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Keywords | GLUT4トランスロケーション / グルコース取り込み / Gq |
Research Abstract |
グルコースは動物細胞の主要なエネルギー源であり、細胞膜に存在するグルコーストランスポーター(GLUT)により細胞内外のグルコースの濃度差に依存して細胞内へ輸送される。グルコース利用障害は糖尿病発症の原因となる。6種のGLUTファミリーが報告されているが、その中でGULT4(インスリン反応性グルコーストランスポーター)はインスリン標的細胞である筋肉や脂肪細胞にのみ組織特異的に発現し、通常は主に細胞内膜分画に存在している。インスリン刺激により細胞膜表面上にトランスロケーションすることによりグルコース輸送を促進し、その結果血中グルコース濃度を低下させる。申請者らは最近、GLUT4はインスリンのみならず三量体Gタンパク(Gq)を活性化するレセプターへの刺激によってもトランスロケーションが引き起こされ、それが生理的にも重要な意味を持っていることを発見した。 通常、Gqを介するシグナルはPLCbを介してPIターンオーバーを起こし、ひいては[Ca2+]iの上昇、PKCの活性化と伝えられる。しかしこのGLUT4のトランスロケーションのシグナルを伝達するものはPLCbではなく新規の物質である可能性が高い。ごく最近Gq活性化によりcasein kinase 1aがリン酸化され、Gq共役受容体を介するシグナル伝達を調節していることが報告された。インスリンによるGLUT4トランスロケーションにPKC1が関与していることが報告されていたが、近年PKCmがGqを介して活性化されるが、インスリンによって活性化されないことが報告された。そこでcasein kinase 1aやPKCmがGqとGLUT4トランスロケーションとを結ぶ因子かどうかについて検討し、GqとGLUT4のトランスロケーションを結ぶシグナル伝達因子を明らかにすべく研究を進めている。
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Research Products
(1 results)