2001 Fiscal Year Annual Research Report
抗ガレクチン3抗体を用いた甲状腺癌迅速診断法の開発
Project/Area Number |
13670180
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中野 静雄 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (00295255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 孝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117471)
吉中 平次 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80191625)
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Keywords | ガレクチン3 / 用状腺癌 / 濾胞癌 / 免疫染色 |
Research Abstract |
ガレクチンはβ-galactoside結合性を有する蛋白の総称であり、細胞同士の接着や、細胞-基質間の接着に働くことが知られている。まず、甲状腺切除材料(濾胞腺腫69例、濾胞癌62例、乳頭癌115例)を用いて、ガレクチン3の甲状腺腫瘍部の免疫組織学的発現を検討した。腫瘍周囲の正常組織を対照とした。ガレクチン3の発現は、正常組織および非腫瘍性病変ではほとんど見られなかった。一方、腫瘍性疾患ではガレクチン3の発現が認められ、ガレクチン3発現スコアの平均値は,濾胞腺腫0.061±0.180、濾胞癌0.427±0.596、乳頭癌1.514±0.765であった.その発現程度は濾胞腺腫よりも濾胞癌で有意に上昇し、さらに乳頭癌においては濾胞癌よりも有意に高い発現が見られた。 次に,ガレクチン3の甲状腺腫瘍性疾患の鑑別、とくに濾胞性腫瘍の術前鑑別診断・術中迅速診断への応用の可能性について、術前針生検の材料を用いた細胞診塗沫標本におけるガレクチン3の発現を検討した。通常と同様に甲状腺結節性病変(腫瘍性病変)を超音波ガイド下に細径針を用いて穿刺し、穿束腋をプレパラートへ塗付、数枚の塗沫標本を作製した。その後、95%アルコール液固定(5分以内)を行い、30分以上自然風乾の後,脱湿の状態で-20度冷凍保存した(一次保存)。解凍後、抗ガレクチン3抗体を一次抗体としたABC法による免疫染色、Hematoxylinによる核染色を用いて、ガレクチン3の免疫組織学的発現を検討した。 現在、一次保存の症例の集積中であり,また免疫組織学的発現の検討中であり、論文作成にいたっていない.
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