2002 Fiscal Year Annual Research Report
レプチン受容体シグナルを介したPAI-1遺伝子発現抑制機構の解明
Project/Area Number |
13670209
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
井原 勇人 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00223298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 哲盟 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50193967)
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Keywords | PAI-1 / レプチン / 3T3-L1細胞 |
Research Abstract |
今年度は、前駆脂肪細胞3T3-L1を用いて、レプチンのPAI-1遺伝子発現に与える影響を検討した。前駆脂肪細胞の分化前の定常状態においては内在性のレプチンは、ほとんど発現しておらず、外来性のレプチンの影響がより効果的に見れるものと考えられた。リコンビナント・レプチンを細胞に添加したところ、これに含まれるLPS(リポポリサッカライド)がPAI-1遺伝子発現を著しく誘導してしまうため、レプチンによる抑制効果を見ることができなかった。そこで、RSVプロモーターで転写を駆動するレプチン発現ベクターを構築し、これをトランスフェクションにより3T3-L1に導入した。対照実験として、発現ベクターの空ベクターを用いた。 5'-PAI-1転写調節領域/ルシファラーゼ(5'-PAI-1/Luc)レポーターベクターと共トランスフェクションすると、レプチン発現ベクターのトランスフェクション量依存的にLucを指標としたPAI-1遺伝子の転写活性を抑制した。さらに、内在性のPAI-1mRNA発現量も有意に低下した。これらの事から、外来性の発現ベクターにより産生されたレプチンが自身の細胞にオートクライン的に作用し、PAI-1遺伝子発現を抑制するものと考えられた。さらに、3T3-L1細胞でのレプチン受容体発現の有無、ならびにロングフォーム、ショウトフォームどちらのタイプの受容体が関わるのかを明らかにするため、これら受容体cDNAのクローニングとこれらの発現ベクターを構築している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Pawlak, R: "The differential effect of angiotensin II and angiotensin 1-7 on norepinephrine, epinephrine, and dopamine concentrations in rat hypothalamus : the involvement of angiotensin receptors"Brain Res Bull. 54(6). 689-694 (2001)
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[Publications] Nagai, N: "Tissue-type plasminogen activator has paradoxical roles in forcal cerebral ishemicinjury by thrombotic middle cerebral artery occlusion with mildor severe photochemical damage in mice"J. Cerebral Blood Flow and Metabolism. 22. 648-651 (2002)
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[Publications] Pawlak, R: "Rapid, specific and active site-catalyzed effect of tissue-plasminogen activator on hippocampus-dependent learning in mice"Neuroscience. 113. 995-1001 (2002)