2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト免疫担当細胞を活性化するCpG-DNA塩基配列の同定とその作用機構の解明
Project/Area Number |
13670266
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
伊保 澄子 福井医科大学, 医学部, 助手 (80151653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横地 高志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20126915)
岩崎 博道 福井医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10242588)
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Keywords | CpG-DNA / Plasmacytoid Dendritic Cells / IFN-alpha / MIP-1alpha / IP-10 / endosomal maturation / PI3K / p38MAPK |
Research Abstract |
14年度に予定した研究と得られた知見を列記する。 1.CpG DNAにより惹起されるSTAT1リン酸化がIRF-7の発現をもたらしIFN-αの産生に関わることの検証:CpG DNA刺激PDCではp38MAPK依存性のSTAT1リン酸化とIRF-7の発現が誘導される(13年度報告)。この二つの事象とIFN-α産生の関係を明らかにするためISGF-3とIRF-7活性の測定を試みたが、十分量のPDCを得ることが困難であったため、それに変えて、遺伝子の発現にSTAT1のリン酸化やISGF-3の活性化が関わると報告されているMIP-1αやIP-10が、CpG DNA刺激で誘導されるかどうかについて検討した。その結果、いずれのケモカインもIFN-αの場合と同様autocrine IFN-αを必要としない機構で誘導され、その産生はp38MAPK阻害剤で抑制された。このことにより、CpG DNA刺激PDCにおいて認められるP38MAPK依存性のSTAT1リン酸化とIRF-7の発現は連鎖した事象であると推定された。また、CpG DNAの新たな作用として見出されたMIP-1αとIP-10の誘導はendosomal maturation阻害剤で抑制され、TLR9を介した反応であることが示された。2.CpG DNA標的蛋白の同定:CpG DNAによって最初に活性化される蛋白の同定を目指してP38MAPKとSTAT1の上流シグナルについて検討したところ、MEK3/6のリン酸化とJAK1のリン酸化が検出された。これらの活性化とTLR9の関係を検討中である。3.CpG DNA標的蛋白の発現と細胞感受性の関係:TLR9の発現が弱い細胞でもその活性化の状態やCpG DNAの配列によっては免疫活性が誘導されること見出した。このメカニズムについては(2)の研究と平行して15年度に継続して検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takauji, R.: "CpG-DNA-induced IFN-alpha production involves p38 MAPK-dependent STAT1 phosphorylation in human plasmacytoid dendritic cell precursors"Journal of Leukocyte Biology.. 72. 1011-1019 (2002)
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[Publications] Yamamoto, S.: "Discovery of immunostimulatory CpG-DNA and its application to tuberculosis vaccine development"Japanese Journal of Infections Diseases. 55. 37-44 (2002)
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[Publications] Yamamoto, S.: "Activation of NK cell immunostimulatory oligo-DNA in mouse and human. In Microbial DNA and Host Immunity, Edited by Raz, E."Humana Press, Totowa, NJ, USA. 81-89 (2002)