2001 Fiscal Year Annual Research Report
細菌リポ多糖によるマクロファージ活性化及び機能発現に関わるシグナル伝達分子の解明
Project/Area Number |
13670281
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
斎藤 慎二 自治医科大学, 医学部, 助手 (50195989)
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Keywords | マクロファージ / 細菌リポ多糖 / シグナル伝達 / IL-1β / IL-12 |
Research Abstract |
マクロファージの細菌リポ多糖(LPS)応答の多様性に着目し、その活性発現(腫瘍壊死因子:TNF、一酸化窒素:NO、IL-1、-6、-12産生性など)に関わる分子、特にToll様受容体(TLR)ファミリーのシグナル伝達経路を補うaccesory分子群の解析、ならびにその役割を明らかにすることを目的に研究を展開している。 1.マウスマクロファージをlipidA部分に独特な構造を持つBurkholderia cepacia由来のLPSおよび典型的な化学構造を有するSalmonella由来のLPSにて刺激しその活性発現の差異を比較検討した結果、B. cepacia由来LPSは、マウスマクロファージに対しIL-1β発現誘導する能力のみが著しく低いことが明らかになった。B. cepacia LPSはその構造の特殊性によりマウスマクロファージに対しIL-1β活性発現に関わる補助シグナル伝達経路の活性化出来ないことが示唆された。 2.マウスマクロファージ細胞株RAW264.7細胞より限界希釈法によりサブクローニングを行った。得られたサブクローンすべてのLPS刺激応答による、NO、TNF、IL-1β、IL-12p40サブユニットなどの各活性発現を解析し、IL-1β、IL-12p40各低発現variantクローンを得た。得られたvariantクローンのLPS刺激後の各種活性の発現様式を詳細に検討し、cDNAライブラリーを順次作成している。しかし、減弱した遺伝子発現が不安定であることから再クローニングを行い、より安定したvariantクローンの樹立を試みている。このため当初の実施計画に対し若干の遅れが生じている。新たにtransientな遺伝子発現変動も考慮した実験を検討している。
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Research Products
(1 results)