2001 Fiscal Year Annual Research Report
レトロウイルスgag抗原由来感染防御性及び非防御性T細胞エピトープの構造特性
Project/Area Number |
13670305
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
宮澤 正顕 近畿大学, 医学部, 教授 (60167757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 佐智代(辻 佐智代) 近畿大学, 医学部, 助手 (60297629)
田端 信忠 近畿大学, 医学部, 講師 (40298948)
松村 治雄 近畿大学, 医学部, 講師 (10229536)
阿部 弘之 近畿大学, 医学部, 助手 (80309335)
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Keywords | レトロウイルス / 感染防御 / 抗原エピトープ / 組換えウイルス / Tリンパ球 / 合成ペプチド / サイトカイン / MHC |
Research Abstract |
フレンド白血病レトロウイルスgag遺伝子の部分断片を発現する新しい組換えワクシニアウイルスを複数作成し、N-末端のMAタンパク質が単独で感染防御免疫反応を誘導出来ることを明確に証明した。しかし、MAタンパク質のN-末端側あるいはC-末端側の断片を発現する組換えウイルスで免疫を行った場合はそれぞれ単独では感染防御能を示さなかった。従って、MAタンパク質内に存在する複数の抗原エピトープ構造が協調して働くことが、感染防御に必要と思われる。 MAタンパク質全体をカバーするお互いにオーバーラップした合成ペプチドを用いて、この領域内に少なくとも二つのTリンパ球認識抗原エピトープが存在することを示した。このうち中央部のエピトープはH2^d拘束性に認識され、CD4陽性Tリンパ球の強い増殖反応とIL-4産生を誘導する。しかし、このペプチド単独で免疫した動物ではフレンドウイルス接種後にウイルス中和抗体の産生は起こらない。一方、C-末端側に存在するエピトープはCD4陽性Tリンパ球の増殖誘導能は弱いが、免疫後にウイルス接種を行うとウイルス中和抗体が産生される。 現在、部分遺伝子発現ウイルスを複数組み合わせて免疫を行い、感染防御に必要なエピトープの数と組み合わせを解析している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Iwanami, N. et al.: "Role of natural killer cells in resistance against Friend retrovirus-induced leukemia"Journal of Virology. 75・7. 3152-3163 (2001)
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[Publications] Tsuji, S. et al.: "B cell adaptor containing Src homology 2 domain (BASH) links B cell receptor signaling to the activation of hematopoietic PK1"Journal of Experimental Medicine. 194・4. 529-539 (2001)
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[Publications] Fukuoka, K. et al.: "Changes in the number of gut mucosal T-lymphocytes and macrophages in patients treated by external biliary drainage"European Journal of Surgery. 167. 684-688 (2001)
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[Publications] 宮澤 正顕: "自己抗原の分子相同性"組織培養工学. 27・5. 175-179 (2001)
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[Publications] 山岸秀夫, 宮澤正顕: "からだを守る"昭和堂(京都市). 168 (2001)