2003 Fiscal Year Annual Research Report
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13670344
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30163017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 純雄 国立環境研究所, 循環技術システム研究開発室, 室長
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Keywords | 神経毒性 / 神経細胞株 / 膜電位 / アポトーシス / 小核 / ジクロロメタン / パラフォルムアルデヒド |
Research Abstract |
1.神経毒性物質の神経活動障害に関する研究 本研究には、我々が樹立したハイブリッド神経細胞株N18D2を用いた。神経毒性物質の神経膜電位の変化(抑制・亢進)を測定するプロとコールを決定した。シャーレにガラス板を置き、そこにN18D2細を撒き、48時間培養後、膜電位感受性色素DiBAC_4で超生体染色した。ガラス板を石英セルに移し、そこに神経毒性物質を添加し、蛍光光度の変化を測定した。今年度は、励起側にOMEGA-450BP10フィルターを、吸収側にOMEGA-530BP10フィルターを用いることにより感度、精度が向上し、ベースラインも低いレベルに抑えることができた。ニコチンは、自律神経系を刺激、のち麻痺させることが知られている。ニコチンは、添加量が100μg/mlで最も高い膜電位活性を示した。軸索変性ニューロパチーを引き起こすエタノールやヒ素は、培養液中濃度が高くなるほど膜電位活性が低くなった。有機系神経毒性化合物のジクロロメタン、ジクロロエタン、パラフォルムアルデヒド、ジメチルスルホキシドについても膜電位活性が添加量に応じて抑制された。本方法により、神経細胞の発火減少および増強させて神経毒性作用を示す物質を明らかにできた。 2.神経毒性物質の染色体誘発性とアポトーシス誘発性 神経毒性物質(シスプラチンとニコチン)をN18D2細胞に曝露後、染色体異常(小核)誘発性とアポトーシ誘発性の検討を行った。小核誘発性とアポトーシス誘発を比較すると小核は少なくとも被験物質曝露後1回以上の細胞周期を経て形成されるが、アポトーシスは数時間後から形成される。また、アポトーシスは小核誘発濃度よりも高かった。 今後の課題として上記試験法が遅発性神経毒性試験、一般毒性試験、行動学的、電気生理学的、神経化学的および神経病理学的試験等の結果をどの程度カバーしているかを検証していく必要がある。
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Research Products
(1 results)