2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者介護作業負担軽減をめざした移乗介助補助具の有用性と適用方法に関する研究
Project/Area Number |
13670346
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小野 雄一郎 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80135334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 芳 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (60217974)
今枝 敏彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (00303636)
吉田 勉 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (00158453)
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Keywords | 高齢者介助 / 作業負担 / 移乗介助 / 介助保護具 / ベッド / 車椅子 / バイオメカニクス / 作業強度 |
Research Abstract |
平成14年度は介助補助具を含む各種の介護技術が作業者および患者に与える影響について実験的検討を行い、介護技術・補助具の有用性について解明することをめざした。介護者として看護学生、看護師(介護教育関係者、介護の必要な病棟勤務者)、患者役として看護学生が、事前説明・同意の手続きに基づき、実験に参加した。作業内容として、(1)仰臥位からベッド上座位への起き上がり、(2)車椅子からベッドへの座位移乗の2種類を設定した。(1)の作業については5種類、(2)については3種類の新旧介護技術を設定した。測定項目は、介助作業姿勢・動作および床反力(6Dモーションモニター)、介助者の肩腰部の表面筋放電(筋電計)、介助者役の作業強度感(BorgのCR-10)、患者役の安心感等とした。実験用に木製のベッドと椅子を作成した。 以上の実験の結果、看護学生を介護者とする実験では、(1)仰臥位からベッド上座位への起き上がりにおいて、特定の新しい介助用具・技術の使用によって作業者の負担感が有意に低下した。この方法では患者の安心感も最良であった。(2)車椅子からベッドへの座位移乗では、介助用具の使用により作業者の最大躯幹前傾角度を有意に減少させることができ、作業者の負担感も軽減した。しかし、介助用具により患者の安心感に差が生じた。以上の結果は今後、産業衛生学会等に発表する予定である。また、筋放電量に関する解析を現在進めつつあり、その結果も含めて学術雑誌への投稿を予定している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ono Y, Imlaeda T, Shimlaoka M et al.: "Associations of length of employment and working conditions with neck, shoulder and arm pain among nursery school teachers"Industrial Health. 40. 149-158 (2002)
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[Publications] 小野雄一郎: "労働関連の筋骨格系障害"医学と薬学. 48・3. 323-331 (2002)
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[Publications] 小野雄一郎: "作業関連筋骨格系障害に関するエビデンスの検討"産業衛生学雑誌. 44・特別増刊. 226 (2002)