2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本人における塩と血圧との関連に対する微量アルブミン尿の影響
Project/Area Number |
13670393
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西条 旨子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40198461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70144483)
三浦 克之 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90257452)
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
斎藤 重幸 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60253994)
坂田 清美 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (50225794)
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Keywords | 高血圧 / 微量アルブミン尿 / 食塩摂取 / インスリン抵抗性 / 疫学調査 / 24時間蓄尿 |
Research Abstract |
国際共同研究INTERMAPに日本から参加した、富山、滋賀、和歌山、北海道の4集団において行われた24時間蓄尿による24時間アルブミン排泄量を測定し、それが30-300mgであった者を微量アルブミンの陽性と判定した。なお、300mg以上のアルブミン排泄を認めた者はマクロアルブミン陽性者として解析から除外したため、解析対象者は1127名である。 微量アルブミン尿陽性者は44名(3.9%)であり、陽性率は本対象者では40代と50代のみであるため年齢による差は認めなかったが、男性が31名(5.6%)、女性13名(2.3%)と性差が認められた。また、微量アルブミン尿の有無による食塩の摂取量を24時間尿中Na排泄量やNa/K比を指標とし、ランダムゼロ血圧計により測定された血圧、BMIの相違を検討したところ、収縮期血圧、拡張期血圧、BMI共に微量アルブミン尿陽性者は陰性者に比べ有意に高かった。尿中Na/K比は両者で差を認めなかったが、Na排泄量は微量アルブミン尿陽性者で有意に高かった。 また、インスリン分泌の指標として尿中C-ペプチド日排泄量を測定したが、微量アルブミン尿の有無による差は認めなかった。 さらに、尿中Na排泄量やBMIと尿中C-ペプチドとの関連性を微量アルブミン尿の有無によって検討したところ、両群共に有意な正の関連を示したが、微量アルブミン尿陽性者群でにおける関連性がより強いことが示唆された。 以上より、微量アルブミン尿陽性者の血圧および食塩摂取量は陰性者に比べ高く、BMIを介してインスリン分泌と関連があることが考えられた。
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