2003 Fiscal Year Annual Research Report
地域における生活習慣病発生の危険因子に関するコホート研究
Project/Area Number |
13670396
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
柳生 聖子 愛知医科大学, 医学部, 助手 (50268017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 由紀 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70340304)
林 櫻松 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50340302)
菊地 正悟 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40224901)
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Keywords | コホート研究 / 生活習慣病罹患 / 推定栄養素量 / ハザード比 |
Research Abstract |
1989年に文部科学省の研究助成による大規模コホート研究のベースライン調査に回答した長野県佐久地区住民28042人について、1999年12月31日までの脳血管疾患、心疾患、がんの罹患状況調査は昨年度、すでに終了し、急性心筋梗塞164人、脳出血134人、脳梗塞458人、くも膜下出血96人、胃がん496人、大腸がん310人、肺がん129人、甲状腺がん69人、肝臓がん59人、胆嚢・胆道がん53人、膵臓がん51人、食道がん47人、乳がん131人の罹患が観察された。 本年度は、個人の推定栄養素摂取量の精度を上げるため、基準となる摂取量を平成13年度厚生労働省国民栄養調査「関東II」に変更し、ベースライン時における33品目の食物摂取頻度より、五訂日本食品標準成分表を用いて、エネルギー量、蛋白質、脂肪、炭水化物、ビタミン等、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の1日1人あたりの推定栄養素量を再度算出し、性・年齢調整したハザード比にて疾病罹患との関連検討した。 新たな推定栄養素量との罹患と関連では、脳血管疾患、心疾患、がん羅息とも前回の推定栄養素量と同様の傾向で、急性心筋梗塞では、エネルギー、蛋白質、炭水化物の摂取量が多くなるほど、ハザード比は有意に低値を示した。ビタミン類では関連は認められなかった。脳出血、くも膜下出血では、関連のある栄養素は認められなかったが、脳梗塞は、エネルギー、蛋白質、ビタミンB群の摂取量が多くなるほど、ハザード比は有意に低値を示した。胃がん、肺がん、甲状腺がん、肝臓がん、胆嚢・胆道がん、膵臓がん、食道がんは、いずれも関連のある栄養素は認められず、大腸がん、乳がんは脂肪、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の摂取量が多くなるほど、ハザード比は高くなる傾向を示した。 さらに、文部科学省の研究助成による大規模コホート研究班事務局において伊達班員が作成した栄養素推定プログラムを用いて、この集団での推定栄養素摂取量を算出したが、前述と同様の傾向が認められたので、本年度計算した推定栄養素摂取量で問題ないものと考えられる。
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