2001 Fiscal Year Annual Research Report
女子短大生における慢性疲労のリスクファクターに関する検討
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13670403
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Research Institution | Kokusai Gakuin Saitama Junior College |
Principal Investigator |
橋本 信也 国際学院埼玉短期大学, その他部局等・教授, 副学長 (10056608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 善郎 国際学院埼玉短期大学, その他部局等, 教授 (40179700)
内山 須美子 国際学院埼玉短期大学, その他部局等, 講師 (30299862)
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Keywords | 慢性疲労 / 慢性疲労症候群 / 2-5AS / 5-HIAA / NK活性 / アシルカルニチン / SDS / エゴグラム |
Research Abstract |
女子短大生410名を対象にアンケート調査を行い、原因不明の「だるさ」が6か月以上持続する本能性慢性疲労idiopathic chronic fatigue(ICF)について検討を行った。日頃「疲れ」や「だるさ」を感じる学生は350名(85.4%)もおり、このうち[原因不明」と答えたものは94名(26.9%)であった。これら94名のうち、一晩寝ても回復せず6か月以上「だるさ」が続くと答えたICF学生は15名いることがわかった。 ICF学生では、頭痛、筋脱力感などの身体症状や思考力・集中力の低下、不眠、抑うつなどの精神症状を呈する例が多かったが、慢性疲労症候群の診断基準を満足する者は一例もいなかった。 ICF学生のライフスタイル(日常の生活行動)を対照学生と比べてリスクファクターを検討したが、食事の習慣(外食、コンビニ弁当の利用頻度)、パソコンの利用度、アルバイト(種類、頻度、時間帯)など、とくに有意なものはみられなかった。しかし、十分な睡眠と休養の欠如は、「だるさ」を感じることと相関する傾向がみられた。 慢性疲労症候群では2',5'オリゴアデニル酸合成酵素活性(2-5AS)、5-ヒドロキシインドル酢酸(5-HIAA)、NK細胞活性、アシルカルニチンなどの異常が知られているので、ICF学生について検討した。いずれも対照と比して有意の異常は認められず、やはりICFは慢性疲労症候群とその病態を異にすることが示唆された。 ICFのうつ状態を検討するために、Selfrating Depression Scale(SDS)を調べたところ、ICFでは対照に比して、粗点の高い例が多く、とくにうつ病に属する者が3名にみられた。エゴグラム(TEG)で自我状態を分析したところ、対照と比して有意な差はみられなかった。 以上よりICFは慢性疲労症候群とは異なる病態と考えられるが、rだるさ」が抑うつと関係の深いことが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 橋本 信也: "女子短大生における慢性疲労の実態調査に関する一考察(第3報)"健康科学総合研究「疲労の実態調査と健康づくりのための疲労回復手法に関する研究」:平成12年度研究業績報告書. 36-42 (2001)
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[Publications] 橋本 信也: "慢性疲労症候群の臨床病像"炎症と免疫. 9(1). 61-67 (2000)
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[Publications] 橋本 信也: "全身倦怠感-女性内科-"産婦人科治療(増刊号). 82. 679-683 (2001)